研究課題/領域番号 |
21K08778
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55020:消化器外科学関連
|
研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
松田 武 神戸大学, 医学研究科, 特命准教授 (30782734)
|
研究分担者 |
掛地 吉弘 神戸大学, 医学研究科, 教授 (80284488)
山下 公大 神戸大学, 医学部附属病院, 特命准教授 (80535427)
竹内 俊文 神戸大学, 工学研究科, 名誉教授 (70179612)
谷野 裕一 神戸大学, 医学部附属病院国際がん医療・研究センター, 特命教授 (50285392)
犬伏 祥子 神戸大学, 医学研究科, 特命講師 (60585959)
向山 順子 神戸大学, 医学研究科, 医学研究員 (70734987)
中野 秀雄 名古屋大学, 生命農学研究科, 教授 (00237348)
藤田 貢 近畿大学, 医学部, 准教授 (40609997)
|
研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
|
キーワード | 大腸癌 / エクソソーム / microRNA / 原発巣切除 / 肝転移 / 臓器指向性 / 術後サーベイランス / 肺転移 / miRNA / 涙 / 転移ニッチ / 骨髄由来抑制性細胞 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、Liquid biopsy による原発性大腸癌術後症例の早期再発検出法の開発を目的とし、患者検体の採取および解析手段として涙液由来エクソソーム検出法 (TearExo 法) を用いる。本手法は ①症例検体集積が簡便であり、迅速な前向き研究が実施可能、②エクソソームを確保するための抗体は変更可能で、病態・患者特異的に最適化したエクソソーム解析が可能、等の利点がある。転移臓器別抗体および患者個別抗体によるエクソソームを検出することで、個別検出を目指した次世代型精密医療の基盤構築を試みる。
|
研究実績の概要 |
本研究は、原発性大腸癌術後再発の早期検出法の開発を目的とし、涙液由来エクソソーム検出法(TearExo法)を用いた患者検体の採取および解析手段の確立を目指している。TearExo法は、症例検体集積が簡便で迅速な前向き研究の実施が可能であり、エクソソームを確保するための抗体が変更可能なため、病態・患者特異的に最適化したエクソソーム解析が可能である。転移臓器別抗体および患者個別抗体によるエクソソームを検出することで、次世代型精密医療の基盤構築を試みている。 研究の進捗として、大腸癌細胞株を用いたエクソソーム検出に成功しており、miR-21などのRNA成分の検出による確認を行った。また、腫瘍抽出液と単球系細胞の培養を介して、腫瘍細胞と免疫細胞の相互作用がエクソソームを介してどのように影響を与えているかを明らかにすることを目的としている。原発性大腸癌切除例に対するエクソソーム検出例の集積と観察研究として、術前、術後、3ヶ月、6ヶ月、1年での涙液採取を行っており、現在までに15例程度のサンプル採取を行っている。しかしながら、症例数が限られているため、さらなる症例の蓄積と長期的な経過観察が必要である。 全体としては、研究の進捗に難渋しているものの、着実に成果を積み重ねている。エクソソーム検出法の確立や、腫瘍細胞と免疫細胞の相互作用の解明などの課題に直面しているが、これらを解決することで、原発性大腸癌術後再発の早期検出法の開発に大きく前進することが期待される。本研究の成果は、原発性大腸癌術後再発の早期検出法の開発に寄与し、個別化医療の発展に貢献することが期待される。涙液由来エクソソームを用いた検出法は、低侵襲かつ簡便な検査法であり、患者の負担を軽減しつつ、再発のリスクを早期に予測することが可能となる。
|