研究課題/領域番号 |
21K08855
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55030:心臓血管外科学関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
片平 晋太郎 東北大学, 大学病院, 講師 (80870138)
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研究分担者 |
窪田 博 杏林大学, 医学部, 教授 (00262006)
坂爪 公 東北大学, 医学系研究科, 大学院非常勤講師 (10837032)
齋木 佳克 東北大学, 医学系研究科, 教授 (50372298)
青柳 哲史 東邦大学, 医学部, 准教授 (50581609)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 補助人工心臓 / 重症心不全 / ドライブライン感染 / 近赤外線 / Driveleine感染 / 近赤外線照射 / 植込型補助人工心臓 / 黄色ブドウ球菌 / バイオフィルム / 赤外線 |
研究開始時の研究の概要 |
重症心不全に対する植込型補助人工心臓治療が確立され、治療症例数が着実に増加している一方、ドライブライン感染が移植待機中の大きな課題となっている。 人工物のドライブラインに感染が生じると、細菌が生成するバイオフィルムにより治療抵抗性となる。従来の治療では完治することが困難であり、患者のQOLの低下と医療コストの増大に繋がっている。 この問題を解決するために、新しいエネルギーデバイスである赤外線を利用した光アブレーション装置を用いて、難治性のドライブライン感染を治癒させることを考案した。本研究では、ドライブライン感染に対する新しい治療法を確立し、将来的な臨床導入への道筋を立てることを目的としている。
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研究成果の概要 |
杏林大学試作の赤外線照射器を用いて実験小動物の創部モデルに対して赤外線照射を行ったところ、一定以上の照射条件では創傷治癒遅延や皮膚組織の炭化といった有害事象が確認され、出力は10-20%, 照射連続時間は10-20秒の照射条件が有害事象なく照射を行えると考えられた。出力は10-20%, 照射連続時間は10-20秒の照射条件ではドライブラインの変性は認めなかった。 また、同デバイスを用いて表皮黄色ブドウ球菌に感染した皮膚組織に赤外線照射を行ったとことろ、菌量の減少が確認された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
実験小動物を用いた赤外線照射実験により、有害事象が起こらない照射条件でも照射された皮膚組織の表皮黄色ブドウ球菌菌量が減少することが確認された。 植込型補助人工心臓装着患者におけるもっとも頻度が多い合併症であるドライブライン感染は治療抵抗性があり根治的な治療法がないことが問題となっていたが、本研究の結果から赤外線照射により有害事象なく治療しうる可能性が示唆された。
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