研究課題/領域番号 |
21K08898
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55040:呼吸器外科学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
佐藤 雅昭 東京大学, 医学部附属病院, 教授 (00623109)
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研究分担者 |
漆山 博和 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (20725303)
寺崎 泰弘 日本医科大学, 医学部, 准教授 (50332870)
寺島 裕也 東京大学, 医学部附属病院, 客員研究員 (90538729)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
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キーワード | 肺移植 / 急性拒絶 / マクロファージ / 急性拒絶反応 / ケモカイン / 拒絶 / 拒絶反応 / 慢性拒絶 |
研究開始時の研究の概要 |
肺移植後の慢性拒絶は,肺移植患者の長期生存を妨げる最大の要因であり、慢性炎症から線維化に至る過程の制御が重要である. 本研究では慢性拒絶を起こした組織内に多く浸潤し、その役割が十分わかっていないマクロファージに着目して次の研究を進める:①肺移植後慢性拒絶患者、類似病態を呈する骨髄移植後肺慢性GVHD患者の剖検検体・再肺移植時の摘出肺検体を用いた観察研究.②ラット肺移植慢性拒絶モデルを用いた炎症・線維化の過程におけるマクロファージの浸潤に関連する因子の観察.③マクロファージの遊走活性化に関わるCCR2,CCR5の細胞内ドメインに結合するFROUNTの阻害薬のラットモデルにおける効果の研究.
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研究成果の概要 |
抗アルコール薬であるDisulfiram (DSF) は、抗炎症作用があり、マクロファージの走化性活性を制御する機能があり、肺移植後の急性拒絶反応の抑制における DSF の有効性を研究した。ラットを使い軽微な組織適合性抗原不一致肺移植を施しDSFを7 日間皮下投与したところ、対照群と比べ気管支周囲における急性拒絶反応の程度、CD68+、CD3+細胞の浸潤が軽減しCCL2 およびIL-6 mRNA の発現が低下した。DSF は、末梢気管支周囲のマクロファージ浸潤を軽減し、炎症誘発性サイトカインの発現を抑制することにより、肺移植後の急性拒絶反応を軽減する可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
抗アルコール薬として使われているDisulfiram (DSF)はその安全性が確立している。その抗炎症作用が肺移植においても、マクロファージの組織浸潤を制御することで急性拒絶を抑制する可能性が示唆された。肺移植後の予後を左右する拒絶反応の制御において、従来の免疫抑制療法に追加する形で効果が期待できる安全かつ安価な新規介入方法として期待される。
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