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新しい内因性ペプチド、シアロルフィンの疼痛制御における役割

研究課題

研究課題/領域番号 21K08955
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分55050:麻酔科学関連
研究機関東海大学

研究代表者

姜 卓義  東海大学, 医学部, 助教 (60580256)

研究分担者 吉川 正信  東海大学, 医学部, 准教授 (90276791)
研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2024-03-31
研究課題ステータス 完了 (2023年度)
配分額 *注記
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
キーワードシアロルフィン / 唾液腺 / Dアミノ酸代謝 / 疼痛 / 交感神経 / 鎮痛 / NMDA受容体 / Dセリン / オピオイド受容体 / 内因性ペプチド
研究開始時の研究の概要

ラット唾液腺よりモルヒネの6倍の鎮痛効果を有するシアロルフィンが発見された。シアロルフィンはオピオイドペプチドの分解酵素を阻害する作用により鎮痛効果を示すと考えられてきた。申請者らは、シアロルフィンがオピオイドペプチド分解酵素阻害活性以外に、ミューオピオイド受容体オルソステリックリガンドのEfficacyを増強するポジティブアロステリックモジュレーターである可能性を示す結果を得ている。慢性疼痛時に髄液中のオピオイドペプチド量が有意に減少することが報告されている。本研究では、炎症性疼痛および神経障害性疼痛における内因性疼痛抑制系に対するシアロルフィンの関与について明らかにすることを目的とする。

研究成果の概要

慢性疼痛を示す疾患には交感神経活動が関与していることが知られている。本研究では、慢性疼痛、唾液腺内交感神経活動、シアロルフィン代謝の関連性を明らかにすることを目的とし、ラット唾液腺のD-アミノ酸分析により雄性ラット耳下腺、顎下腺、舌下腺に高濃度のD-アスパラギン酸をはじめとしてD-セリン、D-アラニンが存在すること、それ以外のD-アミノ酸は検出されないことを明らかにした。セリンラセマーゼ、D-アミノ酸酸化酵素、D-アスパラギン酸酸化酵素、NMDA受容体サブユニットNR1, NR2Dが耳下腺、顎下腺、舌下腺において発現していることを明らかにした。

研究成果の学術的意義や社会的意義

ヒト、ラット唾液腺よりモルヒネの約3-6倍の鎮痛効果を有するオピオルフィン、シアロルフィンがそれぞれ発見された。慢性疼痛時に髄液中のオピオイドペプチド量が有意に減少することが報告されている。また、慢性疼痛を示す疾患には交感神経活動が関与していることが知られている。本研究により疼痛刺激による唾液腺内交感神経活動が活性化することでD-アミノ酸代謝が亢進し、シアロルフィンが顎下腺より遊離される可能性を示唆する結果が得られた。本研究により、シアロルフィンなどの内因性ミューオピオイド受容体アロステリックモジュレーターを利用した新たな鎮痛法の開発に寄与できる可能性がある。

報告書

(4件)
  • 2023 実績報告書   研究成果報告書 ( PDF )
  • 2022 実施状況報告書
  • 2021 実施状況報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて 2023 2022

すべて 雑誌論文 (2件) (うち国際共著 1件、 査読あり 2件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] D-Serine Increases Release of Acetylcholine in Rat Submandibular Glands2023

    • 著者名/発表者名
      Yoshikawa M, Okubo M, Shirose K, Kan T, Kawaguchi M
    • 雑誌名

      Biology

      巻: 12 号: 9 ページ: 1227-1240

    • DOI

      10.3390/biology12091227

    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
    • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著
  • [雑誌論文] Free D-amino acids in salivary gland in rat2022

    • 著者名/発表者名
      Yoshikawa M, Kan T, Shirose K, Watanabe M, Matsuda M, Ito K, Kawaguchi M
    • 雑誌名

      Biology

      巻: 11 号: 3 ページ: 390-405

    • DOI

      10.3390/biology11030390

    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] イミプラミンは唾液腺内ノルエピネフリン、セロトニン遊離量を増加する 唾液腺マイクロダイアリシス法を用いた検討2022

    • 著者名/発表者名
      白勢康介 姜卓義 渡邊真理子 松田光正 伊藤健二 鈴木武志 小林広幸 吉川正信
    • 学会等名
      第96回日本薬理学会年会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [学会発表] D-セリンはラット顎下腺間質液中に遊離されるアセチルコリン量を増加する2022

    • 著者名/発表者名
      吉川正信 大久保みぎわ 川口充
    • 学会等名
      第96回日本薬理学会年会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書

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公開日: 2021-04-28   更新日: 2025-01-30  

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