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新規分子を標的とした痒み治療薬の開発に向けた末梢神経における痒み伝達の解明

研究課題

研究課題/領域番号 21K08976
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分55050:麻酔科学関連
研究機関和歌山県立医科大学

研究代表者

丸山 智之  和歌山県立医科大学, 医学部, 助教 (00894883)

研究分担者 時永 泰行  和歌山県立医科大学, 医学部, 准教授 (60438281)
研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2024-03-31
研究課題ステータス 完了 (2023年度)
配分額 *注記
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
キーワードIL-31 / 痒み / Tmem45b / IL-31RA / 末梢神経 / 掻痒 / TRPV1
研究開始時の研究の概要

当研究室で研究を進めているTmem45bという分子の機能は未知であるが、機械的な痛みに関与していると考えている。一方で熱による痛みを伝達するTRPV1陽性神経はTmem45と高率に共発現しており、かつアトピー性皮膚炎に関わるIL-31RAとも発現を共にしていることがわかった。
Tmem45陽性神経は痛み以外の感覚受容にも関わっている可能性があり、本研究では痒みに関わっているのではないかという仮説を立て、マウスを用いて遺伝子発現分布解析、行動解析、電気生理学的解析、神経化学的解析を行う。

研究成果の概要

野生型マウスの後根神経節に対してIL-31RA、Tmem45b、TRPV1の3重染色を行ったところ、Tmem45b陽性かつTRPV1陽性の細胞のうちIL-31-RAも陽性であったものは60%と高率に共発現していた。マウスに対して掻痒誘発物質を皮内投与して掻爬回数を評価したところ、野生型マウスに比較して Tmem45bKOマウスは溶媒投与では掻爬回数に差がなかったものの、IL-31、Compound48/80で掻爬回数が有意に低いことが示された。また、DFNBやimiqimodによるアトピー性皮膚炎モデルにおいても同様に掻爬回数を測定した。野生型、KOマウスで明らかな差がないことが認められた。

研究成果の学術的意義や社会的意義

本研究は、機械性痛覚過敏に関与するTmem45bがアトピー性皮膚炎の掻痒に関与していることが示され、治療薬開発の実現に有用な研究である。アトピー性皮膚炎による痒みは、掻爬行動により皮膚炎を悪化させ、更なる痒みが惹起されるという悪循環を形成し、生活の質の低下、社会的、経済的な損失に繋がる。Tmem45bは中枢神経にほとんど発現を認めず末梢の知覚神経に選択的に発現しているため、Tmem45bをターゲットとした痒み治療薬の開発は、眠気などの中枢性の副作用のない痒み治療薬の開発につながる可能性が高い。本研究は、アトピー性皮膚炎におけるかゆみ治療法を大きく発展させる核心的な治療薬開発を実現しうる。

報告書

(4件)
  • 2023 実績報告書   研究成果報告書 ( PDF )
  • 2022 実施状況報告書
  • 2021 実施状況報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて 2023 2022

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] 新規痛み関連分子Tmem45bはI L -31RAによる掻痒行動に関与する2023

    • 著者名/発表者名
      丸山智之
    • 学会等名
      日本麻酔科学会第69回学術集会
    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
  • [学会発表] 新規痛み関連分子Tmem45bはIL-31による掻痒行動に関与する2022

    • 著者名/発表者名
      丸山智之
    • 学会等名
      日本麻酔科学会 第69回学術集会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書 2021 実施状況報告書

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公開日: 2021-04-28   更新日: 2025-01-30  

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