研究課題/領域番号 |
21K09016
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55060:救急医学関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
細見 早苗 大阪大学, 医学部附属病院, 医員 (90644005)
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研究分担者 |
島田 昌一 大阪大学, 大学院医学系研究科, 教授 (20216063)
小山 佳久 大阪大学, 大学院医学系研究科, 助教 (40397667)
小林 悠輝 大阪大学, 産業科学研究所, 特任准教授 (40723557)
小倉 裕司 大阪大学, 大学院医学系研究科, 准教授 (70301265)
伊藤 弘 大阪大学, 医学部附属病院, 医員 (80836594)
小林 光 大阪大学, 産業科学研究所, 特任教授(常勤) (90195800)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 水素 / 神経炎症 / 神経再生 / 頭部外傷 / 抗酸化物質 / ミクログリア / 軸索伸長 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、水素シリコン製剤を使った新規抗酸化療法により、頭部外傷後の神経機能が回復されることをしめす。具体的には、主に次の2つを検討する。①頭部外傷後の炎症反応による二次的損傷を縮小し、障害を免れた神経回路が保護されること、②過剰な炎症を制御し、グリア瘢痕形成を抑制することにより、神経細胞の内因性の再生を促す周囲環境を整えられ、障害された神経回路が再編成されること。
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研究成果の概要 |
新規水素療法として開発されたシリコン(Si)製剤は経口摂取後、体内の水と反応することにより、高濃度の水素を持続的に発生させることができる。本研究の目的は頭部外傷モデルのマウスを用いて、Si製剤による神経機能回復の効果を明らかにすることである。6週齢オスのマウスにSi製剤を含有する餌(Si群)もしくは対照餌(Control群)を投与した。頭部外傷後に、空間学習と記憶を評価するY字迷路を用いた行動実験と、脳組織のサイトカイン遺伝子発現をq-PCRで評価した。Si製剤による脳組織における抗酸化・抗炎症効果が確認され、空間認識と短期記憶の障害を改善した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
水素シリコン製剤を使った新規抗酸化療法において、活性酸素種(ROS)シグナルを起因 とした炎症性サイトカイン産生を抑制することにより、頭部外傷後の炎症反応による二次的損傷を縮小し、直接損傷を免れた神経回路が保護されることが示唆された。また、水素シリコン製剤で頭部外傷後の過剰な炎症を制御し、グリア瘢痕形成を抑制することで、神経細胞の内因性の再生を促す周囲環境を整えられ、障害された神経回路が再編成されることと考えられた。本研究で使用したシリコン製剤は、すでにヒト用サプリメントが販売されている。本研究結果を基に水素シリコン製剤を用いた頭部外傷の新たな治療法の確立することが可能となった。
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