研究課題/領域番号 |
21K09064
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55060:救急医学関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
齋藤 浩二 東北大学, 医学系研究科, 非常勤講師 (10359515)
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研究分担者 |
山田 充啓 東北大学, 大学病院, 講師 (00396483)
武井 祐介 東北大学, 大学病院, 助教 (80822890)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 細胞外小胞 / マイクロパーティクル / 敗血症 / 播種性血管内凝固症候群 / COVID-19 / DIC / microparticles |
研究開始時の研究の概要 |
敗血症性DICの真の病態を反映するマーカーや治療法は確立されていない。マイクロパーティクル(MPs: microparticles)に着目し,敗血症性DICのMPsの動態の解明, 病態マーカーの確立, そして敗血症性DICにおけるMPsの病態生理学的作用を検証する。本課題では,1)敗血症性DIC患者のMPsの動態,2)敗血症性DIC患者由来MPsのトロンビン生成に対する影響,3)MPsに含まれるmRNAおよびmiRNAの網羅的解析,4)MPsの培養内皮細胞,単球,好中球に対する影響を検証する。MPsの動態とその病態生理学的作用を解明することで,敗血症性DICの新たな病態マーカーの開発を目指す。
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研究実績の概要 |
敗血症における播種性血管内凝固症候群(DIC)やCOVID-19に随伴する凝固傷害は臓器障害を引き起こし、予後に直結する。敗血症性DICやCOVID-19関連凝固障害の診断・評価マーカーの確立が不可欠であり、細胞外小胞の一種であるマイクロパーティクル(MPs)に着目した。患者血漿中の内皮細胞由来のCD31+CD41-MPs, CD62E+MPs, 血小板由来のCD41+MPs, CD62P+MPs, 好中球由来のCD16b+MPs, 単球由来のCD14+MPs、さらに組織因子を発現するCD143+MPsを測定した。 COVID-19患者の血漿中MPsに関しては東北大学病院および3つの研究協力施設(済生会宇都宮病院、札幌医科大学附属病院、湘南鎌倉総合病院)の合計4つの総合病院で他施設前向き研究をおこなった。健常者群10名、非凝固障害群(血漿D-ダイマー < 1 μg/mL)51名、凝固障害群(血漿D-ダイマー ≧ 1 μg/mL)48名のMPsを解析した。凝固障害群と非凝固障害群間で血漿中の各種MPsに有意差はなかった。しかしながら、凝固障群と健常者群間では血小板由来のCD41+MPsに有意差を認めた。また、トロンビン生成能はCD41+MPsと弱い相関(r = 0.31, p < 0.01)を認めた(J Clin Med. 2023.14;12(10):3460.)。 敗血症性DICにおける各種MPsの動態に関しては、19名の非DIC群と22名のDIC群で比較をおこなった。活性化血小板マーカーであるCD62Pを発現する血小板由来MPs(CD62P+MPs)と単球由来のCD14+MPsがDIC群で有意に上昇しており、血小板の活性化と単球が敗血症性DICの進展に重要であることが示唆された。
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