研究課題/領域番号 |
21K09119
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56010:脳神経外科学関連
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
古矢 丈雄 千葉大学, 医学部附属病院, 講師 (00507337)
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研究分担者 |
牧 聡 千葉大学, 医学部附属病院, 助教 (00771982)
國府田 正雄 筑波大学, 医学医療系, 准教授 (50361449)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | 脊髄損傷 / 非骨傷性頚髄損傷 / 早期除圧 / 手術 / 早期除圧術 / ラット / 非骨傷性脊髄損傷 |
研究開始時の研究の概要 |
非骨傷性頚髄損傷の治療として早期除圧術の有効性について以前より議論されているが、一定の見解を得ていない。本研究ではラット脊髄慢性圧迫モデル(無症状)を使用し、このモデルラットに脊髄損傷を起こした後、除圧術を施行する。早期除圧群と待機除圧群、除圧無し群の3群を作成し、行動学的、組織学的にこの3群がどのように異なるのか検討を行う予定である。研究仮説としては「早期除圧群・待機除圧群とも除圧無し群と比較すると脊髄損傷からの回復が有意にみられた」、「早期除圧群は待機除圧群よりも行動学的、組織学的に脊髄損傷からの回復が有意にみられた」を考えている。
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研究成果の概要 |
ラット非骨傷性頚髄損傷モデルを用いて早期除圧術の有用性を検討した。異なる2つの損傷強度にて検討を行ったところ、比較的損傷の軽いモデルでは非除圧群に対し、早期・晩期とも除圧群で神経症状の有意な改善を認めた。早期、晩期間での神経症状改善の程度に差を認めなかった。一方、中等度の損傷モデルでは早期・晩期とも非除圧群に対し有意な神経症状改善を確認できなかった。非骨傷性頚髄損傷モデルラットに対する除圧術の有効性は除圧の時期には影響を受けなかった。また、その効果は損傷の重症度に依存すると考えられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
今回の研究からは非骨傷性頚髄損傷の神経症状改善について「損傷の程度」が重要であると考えられた。重度の損傷であると除圧術の効果も限定的となる可能性がある。また除圧術の治療効果が確認された比較的軽微な損傷においても早期除圧の晩期除圧に対する優位性は認められなかった。脊髄損傷は損傷強度、損傷高位、治療介入までの期間等様々な要因が成績に影響すると考えられるが、今回の研究で得られた知見は実臨床における治療選択に一定のエビデンスを与える重要な結果と考える。
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