研究課題/領域番号 |
21K09179
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56010:脳神経外科学関連
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研究機関 | 高知大学 |
研究代表者 |
中居 永一 高知大学, 教育研究部医療学系臨床医学部門, 助教 (80437714)
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研究分担者 |
上羽 哲也 高知大学, 教育研究部医療学系臨床医学部門, 教授 (00314203)
福田 仁 高知大学, 教育研究部医療学系臨床医学部門, 准教授 (80807917)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2023年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 脳脊髄液減少症 / Overflow leak test / CTミエログラフィー / ファントム |
研究開始時の研究の概要 |
脳脊髄液減少症では、漏出箇所特定は2~3割程度しかない。陽性所見が確認されても腰部では偽陽性が問題となる。本研究では、ファントムを用いて、申請者が開発した“Overflow leak test”とCTミエロを比較し、以下の3研究項目を検討する。 ①偽陽性診断精度:Overflow leak testとCTミエロの診断精度を比較。 ②漏出箇所同定感度:種々の量の注入を行いOverflow leak testが陽性所見をもたらす最少水分量を検証。 ③臨床応用への課題抽出と方策の検討:Overflow leak testは原理的に偽陽性が生じにくいことを実証し、普遍的標準的検査法として確立を目指す。
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研究実績の概要 |
本研究はOverflow leak testの偽陽性をMRIとCTのファントムを用いて実証するにあたり、CT用とMRI用のファントムの製作を継続しています。硬膜外腔のCT値は-80~-90程度であり、オレイン酸と12-Hydroxy Stearic Acidにリピオドールを混ぜてCT値を調整する基本方針は2022年度までの研究で決まりました。続いてMRI用のファントムについてはアガロースにガドリニウムを混ぜたものを砕いてファントムの製作を試みました。CT用のファントムでも同様の問題が生じていましたが、隙間に存在するAirの影響でファントムの質にムラが生じてしまいます。これを解消するために粘性の高いグリセリンなどを用いて液性のファントムにも挑戦しましたが、注入した造影剤や水が比重で二層化する結果に至り却下となりました。現段階ではMRI用ファントムは砕いたアガロースを水に十分浸した状態でケースに充填して水を吸収除去する方法でAirが入らないファントムの製作に目星がついています。ケースも5cm立方のものを用いることで注入した液体が壁面や表面に溢れてしまうことを回避できています。ケースや制作過程の変更で信号値の再調整が必要な状況であり現在再調整中です。本MRI用ファントムでのパイロットテストでは非常に理想的な結果に近いものが得られており、調整後に最終実験を行う予定です。MRI用ファントムで得られた工夫やケースでCTファントムの製作も行う予定です。CTファントムは油性の材料になるのでケースなどは使い捨てとなるためMRIファントム終了後の実験になります。得られた結果は現在の特定臨床研究の症例と併せて論文として投稿予定です。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
ファントム製作の過程で多様な問題点も生じたが、それぞれに解決策を提案して問題点も順次解決できてファントムの改善も進んでいる。現状でのテストの結果も理想的な結果が出てきおり順調と言える。
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今後の研究の推進方策 |
MRI用ファントムはデータの取得を完了した。今後はCT用ファントムでMRI用ファントム製作で得た情報を利用してファントムを製作して同様に実験を行う。出した結果は現在行っている臨床研究の結果と併せてCTミエログラフィーとOverflow leak testの偽陽性に関する論文として発表する。
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