研究課題/領域番号 |
21K09182
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56010:脳神経外科学関連
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研究機関 | 札幌医科大学 |
研究代表者 |
岡 真一 札幌医科大学, その他部局等, 准教授 (70789453)
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研究分担者 |
佐々木 祐典 札幌医科大学, 医学部, 准教授 (20538136)
横山 貴裕 札幌医科大学, 医学部, 研究員 (60896116)
本望 修 札幌医科大学, 医学部, 教授 (90285007)
鵜飼 亮 札幌医科大学, 医学部, 講師 (30896113)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | mesenchymal stem cells / 脊髄損傷 / diffusion tensor imaging / brain connectivity / 骨髄間葉系幹細胞 / spinal cord injury / brain plasticity / 脳コネクトーム解析 / MRI |
研究開始時の研究の概要 |
脊髄損傷動物モデルに対するMSCの経静脈的な移植は、運動機能を回復し、加えて局所だけではなく、上位の脊髄、脳に作用し、plasticityを亢進させると考えられている。さらに脊髄損傷症例に対する同治療法の治験でのMRIを用いた解析においても、同様のことが示唆されている。しかし、賦活化された神経回路と機能回復との関連性ついては未だ不明な点が多い。そこで本申請では、脊髄損傷患者での臨床MRIデータと併せて、移植動物モデルにおける、①損傷局所、②上位に位置する脊髄ならびに③脳におけるplasticityを賦活化されるメカニズムを解析し、次世代の治療法の開発に展開することを目的とする。
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研究成果の概要 |
脊髄損傷等の神経損傷に対して自家骨髄間葉系幹細胞(MSC)を経静脈的投与することによって、神経機能が回復することが明らかとなっている。投与した細胞の作用は、損傷部位の局所的修復のみならず、より上位の脊髄、脳を賦活する多岐にわたるメカニズムが存在していることが考えられている。今回我々は、脊髄損傷症例に対するMSC投与後のMRI解析、さらに動物モデルについて組織学的解析およびMRI解析を実施し、神経回路の再編成が生じていることを明らかとした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
脊髄損傷や脳梗塞等の神経損傷疾患の後遺症に対しては、これまで有効な治療法がなく、多くの人々の社会復帰を妨げる要因となっている。我々は自家骨髄間葉系幹細胞の経静脈的投与による神経機能回復に着目し、急性期~亜急性期の脊髄損傷患者を対象とした医師主導治験を実施し、既に極めて高い有効性を示した。現在、期限・条件付きで薬機承認が得られ実際に治療にあたっている。神経機能回復は多段階にわたる機序が想定されているが、損傷局所のみならず特に損傷局所から離れた脳の賦活化が生じることが、重要な役割を果たしている可能性が示唆され、その解明は本治療のさらなる発展に有用であると考えられる。
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