研究課題/領域番号 |
21K09202
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56020:整形外科学関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
武中 章太 大阪大学, 大学院医学系研究科, 招へい教員 (40795861)
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研究分担者 |
海渡 貴司 大阪大学, 大学院医学系研究科, 特任准教授 (70623982)
蟹江 祐哉 大阪大学, キャンパスライフ健康支援・相談センター, 助教 (10896377)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 安静時functional MRI / 圧迫性頚髄症 / 脳機能的変化 / バイオマーカー |
研究開始時の研究の概要 |
圧迫性頚髄症の症状や術後改善率を頚椎MRIのみで予測することは現状では困難である.近年,安静時 functional MRI(rs-fMRI)により慢性神経疾患に対して脳機能変化を調べる手法が注目されている.そこで我々が行った脳rs-fMRIを用いた頚髄症に対する予備的なバイオマーカーの探索研究により単一の臨床スコアに対して術後の神経症状の改善を世界で初めて予測できる可能性が示された.さらに術前後の臨床スコアと関連した解析を進めて,rs-fMRIを用いた予測精度の高い予後予測法を提示することである.さらに,多施設共同研究によりその妥当性検証を行い,頚髄症の新しい治療戦略を確立したい.
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研究実績の概要 |
①データの取得;頚髄症患者200名および対照となる健常被験者120名に対してrs-fMRI撮影を7施設で行い,頚髄症患者202名,健常被験者120名のデータを得た.被験者には撮像中開眼覚醒状態を保つよう指示した.患者群は頚椎除圧術後6か月で再撮影した.健常被験者は精神疾患,脳疾患等がないものとした.MRI測定は施設により異なる3テスラの装置を用い,プロトコルは同一にした.rs-fMRIの評価として,機能的結合評価および自発脳活動評価(Amplitude of low-frequency fluctuations ; ALFF) , 局所灰白質容積評価(voxel based morphometry; VBM)を行った.また患者基本データ(年齢,性別,疾患名,脊椎疾患の既往,併存症,喫煙歴,頚椎MRI所見, 内服薬) ,臨床スコア(JOA-CMEQ, 日本語Neck Disability Scale,頚髄症治療判定基準,10秒テスト,Visual Analogue Scale,EQ-5D,SF-8)も取得した. ②患者群-健常者比較;頚髄症患者群-健常者群間での脳機能的結合および自発脳活動を含めた上記の結果を解析する.頚髄症患者と健常者との間で認められたrs-fMRIから得られた結果の違いは頚髄症により障害された機能に対する代償性の変化を反映している可能性がある.これらのうち,3施設計126例の解析によりpreliminaryな結果と同様な結果(視覚野と右上前頭回の脳機能結合の術前の低下)が得られた. ③患者群における術前後比較;頚髄症患者群における術前-術後6ヶ月での脳機能的結合および自発脳活動の変化を解析し,これにより術後回復の病態解明を試みた.3施設計126例の解析の解析によりpreliminaryな結果と同様な結果(視覚野と右上前頭回の脳機能結合の術後の回復)が得られた.
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