研究課題/領域番号 |
21K09260
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56020:整形外科学関連
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研究機関 | 日本獣医生命科学大学 |
研究代表者 |
添田 聡 日本獣医生命科学大学, 獣医学部, 教授 (90318569)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | 骨芽細胞 / VI型コラーゲン / NG2 / TEM8 / 骨膜 / VI型コラーケン / エンドトロフィン / 遺伝子ノックダウン / ラット / ウシ / 一次オステオン / 骨形成 |
研究開始時の研究の概要 |
骨膜において、骨芽細胞の分化の制御や新生骨形成部位の決定には骨膜微小環境を構成する細胞外基質が深く関与していることが予想されるが、詳細は不明である。申請者は、長管骨の骨膜において、VI型コラーゲンが骨芽細胞の動態を制御することによって、新生骨形成パターンの決定していることを強く示唆する結果を得た。このことから、骨膜のVI型コラーゲンが受容体を介して骨芽細胞の分化や骨基質産生を制御することによって、規則的な新生骨形成を調節していることが示唆される。本研究では、各分化段階の骨芽細胞の分化および骨基質産生に対するVI型コラーゲンとその受容体の作用を明らかにすることを計画した。
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研究成果の概要 |
本研究において、ラットおよびウシの大腿骨骨膜の骨芽細胞でVI型コラーゲン(Col6)の受容体であるNG2とTEM8の発現が認められ、骨膜において、骨芽細胞はNG2とTEM8を介したCol6の刺激で制御を受けている可能性が示唆された。初代培養骨芽細胞をCol6コーティングディッシュ上で培養した結果、成熟誘導による成熟骨芽細胞への分化と骨細胞への分化が抑制された。さらに、NG2およびCol6a3遺伝子ノックダウンを行った未成熟な初代培養骨芽細胞においては、骨芽細胞の成熟が抑制された。以上の結果から、Col6-NG2のシグナリングは骨芽細胞の分化を制御する重要な因子であるものと考えられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究によって、いままであまり注目されてなかった骨膜での骨芽細胞の分化や新生骨形成の制御に対するVI型コラーゲンの重要性が明らかになり、緻密骨の形態、新生骨の形成パターン、および最終的な骨径の大きさがどのように決定されるかを理解するための大きな手掛かりが得られるものと考えられる。また、VI型コラーゲンやVI型コラーゲンの分解産物であるエンドトロフィンをマトリックス内に含ませ生体に適用することによって、骨の形態を人為的に制御するための重要な知見が得られる可能性もある。
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