研究課題/領域番号 |
21K09282
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56020:整形外科学関連
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研究機関 | 札幌医科大学 |
研究代表者 |
福士 龍之介 札幌医科大学, 医学部, 研究員 (00894065)
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研究分担者 |
山下 敏彦 札幌医科大学, 医学部, 教授 (70244366)
本望 修 札幌医科大学, 医学部, 教授 (90285007)
佐々木 祐典 札幌医科大学, 医学部, 准教授 (20538136)
佐々木 優子 札幌医科大学, 医学部, 助教 (80631142)
黄金 勲矢 札幌医科大学, 医学部, 講師 (10724073)
廣田 亮介 札幌医科大学, 医学部, 助教 (10815434)
押切 勉 札幌医科大学, 医学部, 訪問研究員 (70754612)
栗原 康太 札幌医科大学, 医学部, 研究員 (20855803)
小原 尚 札幌医科大学, 医学部, 研究員 (20919732)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 神経障害性疼痛 / 骨髄幹細胞 / 静脈的投与 / 再生医療 / 骨髄間葉系幹細胞 / 静脈内投与 / 末梢神経障害モデル / Spared nerve injuryモデル / 間葉系幹細胞 / 神経再生 / 末梢神経 / 神経絞扼モデル |
研究開始時の研究の概要 |
神経障害性疼痛は神経障害の存在下に、脊髄後角神経細胞より上位の神経系で神経応答の過敏性が発現することにより生じる痛覚過敏、アロディニア等のことを称し、整形外科で多い愁訴であるが一般的な治療では除痛効果が得られない症例も存在する。我々は種々の中枢・末梢神経損傷モデルに対し、骨髄幹細胞(mesenchymal stem cells: MSC) の静脈内投与(MSC治療)が効果を有することを報告し、また脊髄損傷患者に自己MSC の静脈的投与を行った症例において、疼痛が改善する症例を経験した。神経障害性疼痛に対してMSC治療が有効な治療法となり得るかを検証し、そのメカニズムを解析することを目的とする。
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研究成果の概要 |
神経障害性疼痛は整形外科で多い愁訴であるが、一般的な治療法では十分な除痛効果が得られない症例も存在する。 我々は、脊髄損傷患者に自己骨髄幹細胞(mesenchymal stem cells: MSC) の静脈的投与(MSC治療)を行った症例において、運動機能の改善だけではなく、脊髄障害性疼痛が改善する症例をしばしば経験した。一方、最近では、神経障害は、損傷された神経だけではなく、脳や脊髄といった中枢神経系、全身にも変化をもたらすことが報告されている。従って、神経障害、またそれに伴う疼痛に対するMSC治療は局所に対するものではなく、全身に影響する治療が有効である可能性が高い。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
研究成果の学術的意義は、神経障害性疼痛の発現メカニズムには、末端の疼痛部位への影響に留まらず、疼痛のシグナル伝達における様々なレベルでの関与があり、MSC治療によって、これまでに注目されてこなかった全神経系における変化を、多角的な解析手法を用いて解明しようと企図していることである。この解明は、これまでの損傷局所の修復メカニズムに焦点が当たってきた神経再生治療のメカニズムの狭い概念を覆して、MSC治療は他の神経疾患の治療にまで展開することができるという広い可能性が得られるため、社会的意義が非常に大きいと考えられる。
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