研究課題/領域番号 |
21K09308
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56020:整形外科学関連
|
研究機関 | 北里大学 |
研究代表者 |
高相 晶士 北里大学, 医学部, 教授 (90439117)
|
研究分担者 |
松下 治 岡山大学, 医歯薬学域, 教授 (00209537)
廣澤 直也 千葉大学, 大学院医学研究院, 特任助教 (10882748)
佐藤 雅 北里大学, 医学部, 講師 (40611843)
宮城 正行 北里大学, 医学部, 講師 (90627556)
|
研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
|
キーワード | 絞扼性神経障害 / T細胞 / CD8 / T細胞サブセット / M2マクロファージ / RAG2 KO / マクロファージ / 末梢神経障害 / ペプチド |
研究開始時の研究の概要 |
重度末梢障害に対する治療法を確立すべく、1. 種々のT細胞サブセットが欠失したノックアウトマウスを用いて絞扼性神経障害モデルにおけるアロデニア発症・進行に関与するT cell サブセットの同定とその動員機序を明らかにする。2. 組織工学的手法を駆使して T cellを標的とした絞扼性神経障害治療シーズの創出を行う。 3. 手根管症候群患者の滑膜組織に存在するT cell サブセットとその機能を明らかにする。
|
研究成果の概要 |
本研究では、外傷性末梢神経障害および絞扼性神経障害に伴う神経障害性疼痛の病態解明と治療法の開発を目指した。ラットモデルとT細胞サブセット欠失マウスを用いて、アロディニアの発症・進行に関与するT細胞サブセットを同定した。CD8陽性T細胞が疼痛に関与し、TNF-αがCXCL10を介してCD8 T細胞の誘導に寄与することを示した。さらに、Peptide Lvの抗炎症作用をノックアウトマウスおよび合成した Peptide Lvを用いて明らかにした。しかし、in vivoでの抗炎症作用は限定的であり、Peptide Lvの治療効果についてはをさらなる検証が必要である。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、絞扼性末梢神経障害におけるCD8陽性T細胞の役割を明らかにし、T細胞サブセットの動態と神経障害性疼痛の関連性を示した。特に、CD8陽性T細胞が疼痛発生と進行に関与している可能性を示した。また、Peptide Lvが末梢神経の抗炎症作用を持つ可能性を示した。これにより、新規治療シーズとしてのPeptide Lvの有効性が検討され、将来的な疼痛治療の開発に貢献する重要な知見が得られた。末梢神経障害に伴う神経障害性疼痛は、現行の薬物療法では治療が困難であり、社会的に大きな問題となっている。本研究の成果は、疼痛の機構の解明と新しい治療法の開発に繋がり、患者のQOL向上に寄与する可能性がある。
|