研究課題/領域番号 |
21K09346
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56030:泌尿器科学関連
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
吉永 香澄 岡山大学, 大学病院, 助教 (70833276)
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研究分担者 |
荒木 元朗 岡山大学, 医歯薬学域, 教授 (90467746)
城所 研吾 川崎医科大学, 医学部, 講師 (50435020)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 腎移植 / 虚血再灌流障害 / 好中球 / MMP / スタチン / 虚血再灌流 |
研究開始時の研究の概要 |
腎虚血再灌流が生じると好中球からMMPが放出される。MMPの作用により好中球が組織へ浸潤し、腎組織障害が引き起こされることが明らかとなりつつある。我々はこれまでにMMP作用を阻害することで好中球浸潤が抑制されることを見出している。本研究ではスタチンのMMP阻害作用による好中球浸潤の抑制を介した腎組織障害軽減を明らかにすることである。
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研究成果の概要 |
in vitroイメージングにおいてスタチン投与で虚血再灌流後の糸球体への好中球集積が軽減することが示された。また、スタチン投与群は非投与群よりも虚血再灌流翌日のCr値が低値となる傾向にあった。一方、活性型MMP-9と総MMP-9を定量したところ、我々の予想と反しControl群に比してStatin群でよりactive, total MMP-9濃度ともに上昇した。t=1よりt=6の方がactive/total比が低く、時間とともに活性が低下していると思われた。 スタチンの多面的作用が複雑に絡み合い今回の結果が生じた可能性が考えられた。これを踏まえ、他薬剤を用いた同様の研究に取り組んでいる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
虚血再還流障害が移植腎の生着にもたらす影響は大きく、それには好中球浸潤が主要な役割を担っている。白血球が組織に浸潤するためにはmatrix metalloproteinases(MMP)の存在が必要不可欠である。高脂血症治療薬のスタチンにはMMP阻害作用があり、好中球浸潤の抑制を介して組織障害を軽減する作用を持つと考えた。 今回、イメージングや血清Cr値は上記仮説を後押しする可能性を示したが、MMP定量に関しては相反する結果を認めた。活性の抑制以外に発現や放出の抑制があるのか検討したり、他剤変更でより望ましい結果を得られるものがあるのか等、今後の研究が望まれる。
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