研究課題/領域番号 |
21K09367
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56030:泌尿器科学関連
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
加藤 繭子 千葉大学, 大学院医学研究院, 特任講師 (80733857)
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研究分担者 |
五島 悠介 千葉大学, 大学院医学研究院, 助教 (00710576)
市川 智彦 千葉大学, 大学院医学研究院, 教授 (20241953)
関 直彦 千葉大学, 大学院医学研究院, 准教授 (50345013)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 尿路上皮癌 / 治療抵抗性 / シスプラチン / ATAC sequence / マイクロRNA / スーパーエンハンサー / miRNA |
研究開始時の研究の概要 |
治療抵抗性を獲得した癌細胞に対して、治療抵抗を解除する新規治療法の開発は急務である。近年、細胞の運命を決定する極めて重要な場面において、ゲノム上で「スーパーエンハンサー:SE」と定義される強力な転写制御領域が形成され、細胞の運命を決定する機能性分子を発現誘導するという概念が提唱された。癌細胞が抗癌剤に暴露された際に、癌細胞は自らの生存を賭けて、SEを形成し、抗癌剤耐性に関与する機能性分子を強力に発現すると考える。「尿路上皮癌・機能性RNA発現プロファイル」と、抗癌剤暴露時のSE情報を統合する事で、治療抵抗を解除する新規治療法の標的分子である「マスター遺伝子」を同定する事が可能であると考えた。
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研究成果の概要 |
進行した尿路上皮癌に対しては、シスプラチン含む複数の抗癌剤を組み合わせる多剤併用化学療法が行われている。しかしながら、癌細胞は抗癌剤に対して治療抵抗性を獲得する。癌細胞が、治療抵抗性を獲得する分子機序は未だ不明である。抗癌剤暴露時に生じるエピジェネティックな変化をChIP-seq.およびATAC-seq.により解析した。シスプラチン暴露時の極初期に、AP-1/Fra-1の転写因子がオープンクロマチン領域に結合し、標的となる遺伝子群の発現を制御している事が明らかとなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
根治的切除不能、もしくは転移のある尿路上皮癌(腎盂・尿管癌、膀胱癌)に対しては、複数の抗癌剤を組み合わせる多剤併用化学療法が行われる。しかしながら、治療過程で尿路上皮癌細胞はこれら抗癌剤に対して治療抵抗性を獲得する。治療抵抗性を獲得した癌細胞に対する有効な治療法は未だ存在しない。癌細胞が抗癌剤耐性を獲得する分子機構の解明は、治療抵抗性に至った患者に対する新規治療法開発に向けて重要な課題である。
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