研究課題/領域番号 |
21K09413
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56030:泌尿器科学関連
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研究機関 | 兵庫医科大学 |
研究代表者 |
山本 新吾 兵庫医科大学, 医学部, 教授 (80322741)
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研究分担者 |
山崎 栄樹 帯広畜産大学, 動物・食品検査診断センター, 准教授 (40514708)
奥村 香世 国立感染症研究所, 安全実験管理部, 主任研究官 (70415561)
兼松 明弘 兵庫医科大学, 医学部, 教授 (90437202)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 尿路感染症 / UF-5000 / 抗菌薬感受性 / 全自動尿中有形分析装置 / 薬剤耐性 / 薬剤感受性 / グラム陰性桿菌 / 臨床効果 / 細菌形態の変化 / 全自動尿中有形成分分析装置 / スキャッタグラム / エンピリックセラピー |
研究開始時の研究の概要 |
腎盂腎炎、複雑性尿路感染症と診断された入院患者から、抗菌薬投与開始直後から治療早期および治療完了後の薬効評価までの間、経時的に尿検体を採取し、UF-5000で得られた細菌数、白血球数の経時的な変化と臨床症状との相関性を解析し、細菌培養結果を待つことなく、よ り早期に薬剤感受性試験結果を推測することが可能であるかを検証する。抗菌薬治療開始後の早期の段階でのde-escalationまたは他剤への変更が可能になれば、手間やコストをかけることをな く、抗菌薬選択についての有用な情報を報告することが可能となり、医療経済および治療効果を上げることに繋がり、社会への貢献も期待される。
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研究実績の概要 |
評価1:臨床尿検体におけるUF-5000のBACT(細菌数)測定値と微生物検査との相関性について 今年度エントリーした重症尿路感染症の入院患者4名について、抗菌薬治療における投薬前、投薬後6~12時間、24時間、6~7日目の4ポイントで採尿を行った。尿培養が陰性だった1検体を除外した3患者分の検体の検査結果では、投与抗菌薬は同定細菌種に対する感受性を示しており、グラム染色による検鏡では、投与後6~12時間では、すでに細菌数の減少が認められ、24時間後も細菌数の減少は維持されていた。UF-5000測定での細菌数は投与後6~12時間で減少、24時間後も細菌数の減少は維持されており、グラム染色の結果と相関した。これらの結果より、抗菌薬投与後6~12時間においてUF-5000測定での細菌数モニタリングは臨床的有用性がある可能性が示唆された。
評価2:薬剤耐性株に対する抗菌薬感受性評価におけるUF-5000のBACT(細菌数)測定値とBACTスキャッタグラムの経時的変化の検証(純粋培養系実験) 純粋培養のモデル実験にて、感受性株を対照として耐性菌のUF-5000測定による細菌数モニタリング評価を行った。E. coliの薬剤感受性株および耐性株に複数濃度のPiperacillin/Tazobactam処理を行い、2時間、4時間、24時間後にUF-5000測定を行った。耐性株は感受性株と比較して、細菌数の減少が生じ始める抗菌薬濃度が高いことが示された。Intermediate付近の高濃度の抗菌薬処理の場合、耐性菌は感受性株同様、処理後2時間で細菌数が減少し、BACTスキャッタグラムの変化が認められたが、時間の経過(24時間後)によって、細菌数が再度増加することが示された。
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