研究課題/領域番号 |
21K09458
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56040:産婦人科学関連
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研究機関 | 聖マリアンナ医科大学 |
研究代表者 |
杉下 陽堂 聖マリアンナ医科大学, 医学研究科, 准教授 (20587745)
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研究分担者 |
鈴木 直 聖マリアンナ医科大学, 医学部, 教授 (90246356)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2023年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2022年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 卵巣組織凍結 / VItrification / 妊孕性温存 / 卵子 / 細胞小器官 / Vittrification / 妊孕性温存法 / 卵巣融解方法 / Vitrification / 卵巣組織凍結法 / ガラス化凍結 / ガラス化凍結法 / 融解方法 |
研究開始時の研究の概要 |
2006年より我々は卵巣組織凍結における前臨床試験に関わり、数え切れないほどの卵巣組織凍結実験および臨床応用に携ってきた。これまでの検討により、Vitrification法で改善すべき点は、組織内脱水、凍結速度、融解速度の3条件であることをすでに明らかにしており、本研究によりこれらの至適条件を確立することで卵巣組織Vitrifiaction法の実用化ができると考えている。本研究の成果により、卵巣組織凍結をより安定した技術と発展させ、専門的技術が不要で、どこの医療施設でも実施可能な技術へと発展させたいと考えている。
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研究成果の概要 |
1)ウシ卵巣組織を超急速冷凍法Vitrificationにて凍結する。卵巣組織内における卵子や他オルガネラの生存率向上を目指し、加圧条件1.5atm、2.0atm、2.5atm下に凍結保護剤を卵巣組織に浸漬し、Vitrificationを実施した。結果組織的及びRT-PCRにおけるデータでは一部有意な差を認めた。2) Vitrificationの問題点は、1デバイスずつ凍結実施することが非効率でありSolid Surface Vitrification法を応用し、凍結実施効率を上げることが可能となった。3)高周波を用いた卵巣融解は、温度調整管理が非常に難しく、今後さらなる検討が必要である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
卵巣組織凍結技術は、小児がんサバイバーにおける妊孕性温存療法として唯一の選択肢であり、実施例が増えている。卵巣組織凍結法は、緩慢凍結法とVitrification法の2つが提唱されるが、未だ確立した技術ではない。本研究は凍結卵巣内の卵子生存に大きく凍結保護剤の組織内浸漬が重要であることが理解でき、効率よく卵巣組織を凍結する手法をも確立できた。しかし簡便な融解方法を確立すべく、高周波を検討しているが、組織における融解温度の均一化と、急激な温度上昇をコントロールすることが難しい。今後より簡便な卵巣組織凍結、融解法を確立することが、小児がんサバイバーの妊孕性温存における急務であると考えている。
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