研究課題/領域番号 |
21K09529
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56040:産婦人科学関連
|
研究機関 | 関西医科大学 |
研究代表者 |
村田 紘未 関西医科大学, 医学部, 講師 (00460832)
|
研究分担者 |
岡田 英孝 関西医科大学, 医学部, 教授 (80330182)
田中 進 長崎県立大学, 看護栄養学部, 教授 (30399472)
|
研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
|
キーワード | 子宮内膜間質細胞 / 子宮ナチュラルキラー細胞 / 脱落膜化 / LGALS9 / HAND2 / FOXO1 / IL15 / GAL9 / 子宮内膜 / 転写制御 |
研究開始時の研究の概要 |
申請者らは、独自の転写因子結合motif解析を用いたGAL9遺伝子発現制御領域の解析によって、GAL9遺伝子上流に複数個のHAND2候補応答性配列とHAND2誘導性転写制御因子であるForkhead box O1(FOXO1)の候補応答性配列を見いだしている。本研究では「目的:GAL9の発現動態と転写制御機構」を明らかにするために、ヒト子宮内膜でのGAL9発現、および子宮内膜分泌期におけるGAL9産生を検討し、さらに転写制御因子HAND2とFOXO1が結合するGAL9遺伝子発現領域の同定、ならびにHAND2とFOXO1によるGAL9遺伝子発現機構を解明する。
|
研究実績の概要 |
子宮内膜間質細胞が分泌するガレクチン9(LGALS9)は、子宮内膜の主要な免疫細胞である子宮ナチュラルキラー(NK)細胞に作用し分化を促すことによって、子宮内膜免疫寛容に重要な役割を果たしていることが報告されている。これまでにヒト子宮内膜におけるLGALS9の発現動態ならびに転写制御機構は未解明であったが、我々は令和3年度にヒト子宮内膜組織におけるLGALS9の発現動態を明らかにした。 令和4年度はヒト子宮内膜間質細胞におけるLGALS9の転写制御機構の解明を進めた。培養子宮内膜間質細胞への脱落膜化処理(メドロキシプロゲステロン酢酸エステル(MPA)刺激)によってLGALS9発現は増加した。また、ヒト第17染色体上のLGALS9遺伝子とKSR1遺伝子の間の3773bpの遺伝子間領域は種を超えて保存されており、MPA刺激によって、この領域の転写活性の増大が認められた。HAND2/FOXO1抗体を用いたクロマチン免疫沈降-PCR法を行い、HAND2/FOXO1のLGALS9の遺伝子発現制御領域への結合を確認した。さらに、ルシフェラーゼレポーターアッセイを用いて、LGALS9の遺伝子発現制御領域の活性がHAND2によって増大する一方でFOXO1によっては減少することを証明した。 本研究は関西医科大学倫理委員会によって承認され、正常月経周期のある女性から文書による同意を得た後、婦人科良性腫瘍に対する子宮全摘出術後に子宮内膜を採取し検体として用いた。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
ヒト子宮内膜間質細胞におけるLGALS9の転写制御機構の解明を進めることができた。
|
今後の研究の推進方策 |
子宮内膜間質細胞の脱落膜化過程における重要な転写制御因子HAND2およびFOXO1が、LGALS9発現を制御する分子機構を解明する。
|