研究課題/領域番号 |
21K09545
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56040:産婦人科学関連
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研究機関 | 名古屋市立大学 |
研究代表者 |
佐藤 剛 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 准教授 (80326149)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 均衡型染色体相互転座 / 染色体分離様式 / 流産 / 不育症 / PGT-SR / 分割期胚 / 胚盤胞 / 減数分裂 / 着床前胚染色体構造検査(PGT-SR) |
研究開始時の研究の概要 |
均衡型染色体相互転座では、配偶子の半数以上は染色体構成が不均衡であり不育症の原因となる。流産予防のための着床前胚染色体構造検査(PGT-SR) が行われているが、症例あたりの生児獲得率は自然妊娠と差はない。本研究では、均衡型染色体相互転座が原因の不育症夫婦の胚盤胞および発生停止胚を用いてPGT-SR を行い、染色体核型等の因子から交互分離の頻度を予測する方法を見出すことを目的とする。交互分離の頻度が低い症例においてはPGT-SR を行うことで生児獲得率改善が期待できることより、挙児を望むそれぞれの夫婦に対する、推奨すべき妊娠方法選択についての情報の提供を通して、生児獲得に寄与することを目指す。
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研究成果の概要 |
均衡型染色体相互転座を有する不育症カップルの胚盤胞から採取した栄養外胚葉細胞を検体として、染色体構造異常について解析した。分割期胚と胚盤胞での各染色体分離様式の頻度に違いがあることが判明し、発生が進むに連れ不均衡の程度の強い染色体構造異常を有する胚は、交互分離胚や不均衡の程度の弱い構造異常を有する胚に比較して、淘汰される可能性が高いと考えられた。 胚盤胞では、転座保因者の性別や端部着糸型染色体が転座に関わることが、染色体分離様式と関連がある可能性が明らかとなった。 交互分離胚の頻度を予測する因子の特定には至らなかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
均衡型染色体相互転座を有する不育症カップルの胚盤胞での染色体分離様式の頻度 (特に交互分離の頻度) とそれに関連する因子についての知見を明らかにし、解析結果を複合的に検討することにより、交互分離の頻度が低くPGT-SRの効果が期待出来る症例の条件を抽出する。それを元に、挙児を望むそれぞれのカップルに対して、推奨すべき妊娠方法(自然妊娠 あるいはPGT-SR)の選択についての有益な情報を提供することが可能となる。それにより、均衡型染色体相互転座を有する不育症カップルが流産を繰り返すことなく生児を獲得することに寄与し、ひいては少子化対策にも繋がることが期待できる。
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