研究課題/領域番号 |
21K09615
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56050:耳鼻咽喉科学関連
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研究機関 | 獨協医科大学 |
研究代表者 |
春名 眞一 獨協医科大学, 医学部, 教授 (60198934)
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研究分担者 |
金谷 洋明 獨協医科大学, 医学部, 講師 (40265301)
柏木 隆志 獨協医科大学, 医学部, 助教 (50622982)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 嗅粘膜 / ボーマン腺 / 一酸化窒素 / 糖蛋白 / リモデリング / 酸化窒素化ストレス / 好酸球性副鼻腔炎 / NO / 気道リモデリング / 嗅粘膜障害 / 酸化・窒素化ストレス / 嗅粘膜分泌 |
研究開始時の研究の概要 |
喘息合併好酸球性副鼻腔炎では後部鼻副鼻腔と嗅裂部に強い好酸球炎症が認められ、臨床的に病態の早期から嗅覚異常を呈する。喘息患者の呼気には多量のスーパオキサイドやNOなどの組織障害を示すガス状メディエーターが放出され、下気道リモデリング病態を形成している。鼻副鼻腔粘膜での多量のNOとともに気管支呼気中の多量のガス状メディエーターは後鼻孔から上気道にも流入し、鼻腔後部から嗅裂部へ好酸球性炎症を惹起していると予期される。本研究では呼吸粘膜と嗅粘膜での好酸球浸潤や分泌異常状態の程度と気道ガス状メディエーターとの関連を組織学的及び生化学的評価し、嗅粘膜分泌異常の因子を解明する。
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研究実績の概要 |
喘息合併好酸球性副鼻腔炎の気道リモデリングの関与による嗅粘膜分泌異常を証明する目的で、人好酸球性副鼻腔炎の嗅粘膜と呼吸粘膜とのニトロチロシン(3-NT)の発現を検討した。その結果、呼吸粘膜上では著明な好酸球性浸潤とともに上皮細胞障害、胚細胞増勢が見られ、著明なリモデリングであることが観察された。嗅粘膜では好酸球浸潤は少なく、基底細胞肥厚も軽度であった。嗅粘膜上でのECP, MBPの発現は少ないが、ボーマン腺の増勢が認められConAの発現が観察された。副鼻腔粘膜前部と後部の好酸球数と3-NTの発現を比較すると、後部で優位に好酸球数と3-NTの発現を認めた。 マウス喘息リモデリングモデルを作製し、嗅粘膜糖蛋白の分布とNOの変化を比較する目的でマウスリモデリングのモデルの作製を試みた。BALB/cマウスの腹腔内にovalalbumin(0VA)4μgを2回注入する。慢性モデルを作製するために17日から37日までOVAを毎日吸入させて40日目に屠殺し、リモデリングモデルを作製した。鼻腔粘膜には、多数の好酸球浸潤が観察され、上皮細胞剥奪、杯細胞と基底膜肥厚が認められリモデリングの状態が認められた。一方、嗅粘膜でも呼吸粘膜ほどではないが軽度の好酸球浸潤、上皮細胞障害、基底膜肥厚が観察された。また粘液線のボーマン腺の増勢も観察され、分泌亢進が予想された。レクチン免疫染色にてConA, SNAの発現があり、リモデリング状態の粘液分泌の変化が示唆された。 嗅粘膜の細胞培養はマウスの嗅粘膜上皮と繊維芽細胞や脳アストログリアの再構成による嗅粘膜の三次元培養に上皮細胞の分化を支持すると言われるVitamin A 加無血清培地と血清培地にて試みた。培養細胞に対して種々のcytokeratin抗体や抗Neurafilament抗体を用い嗅上皮であることを同定できた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
好酸球性副鼻腔炎の嗅粘膜の採取は、当然、患者の同意が必要であり、かつ侵襲を抑えるためにごく少量のサンプルしか採取できないので、充分で綺麗な嗅粘膜の採取が難しいためである。そのため、人嗅粘膜の組織学的検討及び培養実験は、充分な結果が出せない状態である。
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今後の研究の推進方策 |
十分なサンプルが採取できない状態であるが、手術を多く行い、サンプル採取を進めたい。その上で、NOの組織学的検討と培養実験を行いたいと考えている。 同時に、マウス喘息リモデリングモデルでの嗅粘膜糖蛋白の分布とNOのニトロチロシン(3-NT)の発現を組織学的に、また培養細胞を用いて検討したい。
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