研究課題/領域番号 |
21K09643
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56050:耳鼻咽喉科学関連
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研究機関 | 公益財団法人東京都医学総合研究所 |
研究代表者 |
安田 俊平 公益財団法人東京都医学総合研究所, 基礎医科学研究分野, 主任研究員 (50534012)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | マウス遺伝学 / 加齢性難聴 / 難聴 / マウス / MSM/Ms / C57BL/6J |
研究開始時の研究の概要 |
加齢性難聴は、高齢者の過半数に認められる疾患であり、その予防は超高齢社会を迎えた我が国において喫緊の課題である。研究代表者は、これまでの研究から、日本産野生ハツカネズミから樹立されたマウスMSM/Ms系統が加齢性難聴の発症を抑制する遺伝子を保有することを見出し、遺伝子座を12番染色体上にマッピングした。この研究成果を踏まえて、本研究は、加齢性難聴発症抑制遺伝子を同定し、その機能を解明することを目的とする。
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研究成果の概要 |
我々のこれまでの研究から、日本産野生マウスから樹立されたMSM/Msマウスの12番染色体には、セントロメア側約10 Mbに加齢性難聴の発症を抑制する遺伝子座が存在することが示された。本研究では、この領域に最低でも2つの発症抑制遺伝子が存在し、1つは前半の23遺伝子、もう1つは後半13遺伝子の中のどれかであることが明らかとなった。これらの遺伝子は、それぞれカドヘリン23遺伝子と相加的に作用し、発症を抑制していることが示された。Tgマウスの解析から、抑制遺伝子の候補を5遺伝子にまで絞ることができたが、残念ながら遺伝子の同定までには至らなかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、MSM/Msマウスが保有する加齢性難聴発症抑制遺伝子を同定し、加齢性難聴の発症抑制メカニズムを解明することを目的とした。これまでの聴覚研究は、疾患の発症責任遺伝子の探索に主眼が置かれており、発症抑制を目的とした研究は報告されていない。しかしながら、未知の発症抑制遺伝子を同定し、加齢性難聴の発症抑制メカニズムを解明することで、効果的な予防薬の探索および開発など発症予防の研究をさらに発展させることができると考えており、今回の研究成果はその足がかりとなるものである。
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