研究課題/領域番号 |
21K09645
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56050:耳鼻咽喉科学関連
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研究機関 | 室蘭工業大学 |
研究代表者 |
澤田 研 室蘭工業大学, 大学院工学研究科, 准教授 (50304308)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 匂い分子結合タンパク質 / 嗅覚輸送 / ドラッグデリバリー / 薬剤キャリヤー / 嗅覚障害 / 記憶障害 / 薬剤キャリアー / 脳への薬剤輸送 |
研究開始時の研究の概要 |
(研究の全体構想) 嗅粘液層に存在する匂い分子と結合する2種類のタンパク質のまだ解明されていない生理的役割を解明し、薬剤輸送キャリヤーとしての可能性を検討する基盤研究を行う。 (本研究計画) ①匂い分子結合タンパク質の生理機能の解析 ②嗅覚障害マウスを用いて本タンパク質の薬剤輸送キャリヤーの可能性を検討 この2つの基盤研究を平行して行う。
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研究実績の概要 |
匂い分子結合タンパク質(Cp-Lip1とCp-Lip2)の生理機構の解析では、Cp-Lip1タンパク質が匂い刺激時間依存的に嗅上皮での分布変化が起こることを明らかにした。このとき、刺激5分後で刺激前には粘液層に分布していたタンパク質が細胞内に取り込まれていることが分かった。10分以上では粘液層内には分布していたがそれ以降細胞内への取り込みは見られなかった。同じ条件でカルシュウムイメージング法により嗅神経細胞の応答を確認したところ初めは応答が見られたが、5分以上では匂い刺激の応答は見られなかった。これらのことから匂い慣れにおいてスカベンジャーとして機能していることを見出した。匂い除去においてエンドサイトーシスにより嗅上皮内に取り込まれこのときCD36を介して細胞内に取り込まれていることも明らかにした。更に、これに関与する本タンパク質のアミノ酸残基も同定した。一方、Cp-Lip2では時間依存に関係なく細胞内に取り込まれていることが分かった。また、このタンパク質は嗅神経細胞の匂い受容を阻害する機能を有していることも明らかにした。これらのことからこのタンパク質はスカベンジャー機能を有していると考えた。 このタンパク質を用いた脳への薬剤機構系の確立において本タンパク質が嗅覚輸送により投与後10分で脳室全体に分布し3時間後には消化されていることが分かった。このタンパク質を薬剤キャリヤーとして用いた時、嗅覚障害マウスの治療において本タンパク質を薬剤キャリヤーとして用いてないときの完治に必要な投与量は1/3量で完治したことからこのタンパク質は薬剤キャリヤーとして有効であることが分かった。
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