研究課題/領域番号 |
21K09855
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57020:病態系口腔科学関連
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
戒田 篤志 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 講師 (40632097)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 頭頸部がん / p53変異 / HSP40ファミリー / スクリーニング / siRNAライブラリー / p53 / Gain of function / HSP40 / ケミカルスクリーニング |
研究開始時の研究の概要 |
本研究課題では、変異p53を安定化するHSP40タンパク質を明らかにし、同定されたHSP40タンパク質と変異p53とのinteractionを阻害する化合物の探索とその効果を解析することにより、頭頸部がんにおける新規治療法の確立に向けた基盤構築を目指す。
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研究成果の概要 |
本研究課題では、50種類ほど存在するHSP40ファミリーからsiRNAライブラリーを用いたスクリーニングにより変異p53を安定化し得るHSP40タンパク質の探索を行った。HSP40ファミリーメンバーであるDNAJA1については、すでに構造変異型p53と結合し安定化させることで、癌の転移を促進することを明らかにしてきたが、蛍光免疫染色を基にしたスクリーニングの結果、DNAJA1以外に8種類の候補因子が同定された。更に別法でのタンパク質解析によりvalidationを行ったところ、3種類のHSP40タンパク質が少なくとも変異p53の安定化に寄与している可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
p53変異がしばしば検出される頭頸部がんにおいては、外科的切除がよく用いられているが、生活の質を維持し得る点からも非外科的な治療法は患者にとって重要な選択肢となり得る。様々な分子標的治療が開発されている中で、多くの頭頸部がんに発現している変異p53を標的とすることは有効な手段と考えられるが、未だ臨床応用には至っていない。本研究課題では、野生型p53とは異なり、変異p53がどのように安定化され、細胞内で蓄積することで癌の悪性化や転移に寄与しているのかに関するメカニズムに迫っており、今後、そのメカニズムの詳細を明らかにすることで変異p53を標的とした新規創薬につながる可能性が考えられる。
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