研究課題/領域番号 |
21K09868
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57030:保存治療系歯学関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
向阪 幸彦 東北大学, 大学病院, 助教 (10760457)
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研究分担者 |
鈴木 茂樹 東北大学, 大学病院, 講師 (30549762)
根本 英二 東北大学, 歯学研究科, 准教授 (40292221)
山田 聡 東北大学, 歯学研究科, 教授 (40359849)
丸山 顕太郎 東北大学, 大学病院, 医員 (80833805)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 歯学 / 再生医療 / シグナル伝達 / エクソソーム / RANKL / Wnt |
研究開始時の研究の概要 |
RANKの模倣ペプチドであるWP9QYを用いて、セメント芽細胞およびその前駆細胞と考えられている歯小嚢細胞の増殖・分化誘導作用を検討し、RANK-RANKL逆シグナルが作用するシグナル経路を同定する。その後、破骨細胞から精製したエクソソームを用いてエクソソームの細胞内への取り込みや組織リモデリングに関わるmiRNA遺伝子を同定する。さらに精製したエクソソームをラットの歯周炎実験モデルに投与し、歯周組織の形成誘導能を評価する。
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研究成果の概要 |
本研究では、破骨細胞が分泌する細胞外膜小胞に発現しているRANKが骨芽細胞のRANKLを刺激することで骨芽細胞の分化を誘導するRANKL逆シグナルに着目し、セメント芽細胞においても同シグナルによって分化誘導が生じるかを検討した。 本研究からRANK模倣ペプチドWP9QYはセメント芽細胞の分化を抑制し、その経路はセメント芽細胞のRANKLを介さない可能性が示唆された。 以上の結果から、セメント質・骨組織間の恒常生維持に関わる分子メカニズムの違いについて検証が進められたとともに、本シグナル経路からのアプローチが次世代歯周組織再生療法につながる可能性が示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
歯周病により失われた歯周組織の再生にはセメント質の再生が不可欠である。セメント質は骨組織と比較して類似した組成を持つ一方で構造が異なり、発生のメカニズムは未だ不明な点が多い。また骨組織では常に生じているリモデリングはセメント質においては限局的で、その吸収および形成を制御する因子についてはほとんど解明されていない。 本研究から骨組織のリモデリングにおいて骨芽細胞の分化誘導を担うRANKL逆シグナルがセメント芽細胞に対して逆に分化を抑制し、骨とセメント質の恒常性維持の分子メカニズムの違いに関与していることが示唆された。
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