研究課題/領域番号 |
21K09901
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57030:保存治療系歯学関連
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
田邉 奈津子 日本大学, 歯学部, 准教授 (10409097)
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研究分担者 |
鈴木 直人 日本大学, 歯学部, 教授 (10226532)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 終末糖化産物 / 骨芽細胞 / 炎症性メディエーター / TAGE / 歯周病 / LPS / NF-κB / 炎症性生理活性物質 |
研究開始時の研究の概要 |
終末糖化産物(AGEs)の中で糖代謝の中間体のグルセルアルデヒドに由来するTAGEは毒性が強く,AGEs受容体(RAGE)を介して生理活性を示し,さまざまな生活習慣病の発症・進展に関わっていることが近年報告されている。そこで申請者らは,TAGE生成と関連が深い糖尿病と歯周病との関係に着目し, TAGEが歯周病の増悪・難治化に影響を与えているのではないかと考え,歯周病原菌内毒素LPSよって惹起した歯周組織の炎症に及ぼす影響をin vitroで細胞生物・分子生物学的に検索することで分子メカニズムを解明することを目的としている。
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研究成果の概要 |
終末糖化産物(AGEs)はタンパク質のアミノ酸と還元糖(グルコースなど)との間で起こるメイラード反応によって生成され,食品だけでなく生体内でも生成され蓄積される。AGEsは生理活性を示し,さまざまな生活習慣病の発症・進展に関わっていることが近年報告されている。そこで本研究は,AGEs生成と関連が深い糖尿病と歯周病との関係に着目し, 糖尿病によって血中濃度が上昇し蓄積したAGEsが糖尿病罹患した患者の歯周病の増悪・難治化に影響を与えている要因の1つではないかと考え本研究を企図した。その結果,AGEsは,歯周病原菌であるグラム陰性菌の内毒素LPSが促進させた炎症をさらに増悪させることが示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は,AGEsが骨芽細胞でLPSによって誘導された炎症を増悪することをIL-1alpha、プロスタグランジンE2ならびにS100A9などの炎症性メディエーター発現の促進と促進するための分子制御機構の1つを明らかにした。これらの本研究成果は,高血糖状態によって生成されたAGEsが,歯周病での歯槽骨吸収の原因の1つであるLPSによる炎症を増悪させること,さらにその機構が明らかとなることによって,将来的に歯周病の治療や予防へ役立てる一考になると考える。
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