研究課題/領域番号 |
21K09983
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57050:補綴系歯学関連
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研究機関 | 九州歯科大学 |
研究代表者 |
向坊 太郎 九州歯科大学, 歯学部, 助教 (50635117)
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研究分担者 |
近藤 祐介 九州歯科大学, 歯学部, 講師 (00611287)
宗政 翔 九州歯科大学, 歯学部, 助教 (40852489)
細川 隆司 九州歯科大学, 歯学部, 教授 (60211546)
正木 千尋 九州歯科大学, 歯学部, 准教授 (60397940)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2023年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 口腔乾燥症 / 高齢者 / ムチン / 唾液 / ドライマウス / 加齢 / ドラッグ・リポジショニング / 口腔機能低下症 |
研究開始時の研究の概要 |
医薬品の開発には200-300億円もの資金と、20年以上の開発期間が必要といわれており、基礎研究で発見された薬剤候補が医薬品として臨床応用される確率は3万分の1とも言われる。本研究では眼科領域で既に臨床応用され実績がある既存薬を歯科口腔領域に応用することにより、現実的には歯科領域単独での開発が難しい有効治療薬をより確実・早期に患者に届けることを目的とする。まずは動物実験による基礎データを蓄積し、ヒト被験者による第二相臨床試験の実施を目標とする。
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研究成果の概要 |
高齢者では口腔乾燥症の有病率が高いことが知られているが,加齢そのものにより唾液の量と質が変化するかは結論が得られていない.本研究では老齢マウス舌下腺Ex vivo灌流実験により,体外に摘出した舌下腺を灌流し,ムスカリンおよびβアドレナリン刺激による分泌唾液を回収することで唾液腺と分泌唾液への加齢の直接的影響を調査した.調査の結果,加齢により舌下腺唾液のレオロジー性質が変化し,その原因が唾液中分泌型ムチンに結合する糖鎖修飾にあることが明らかになった.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
高齢者における口腔乾燥症の発症は口腔関連QoLの低下に繋がり,栄養摂取が妨げられることによりフレイルのリスクを高めると考えられる.これまで加齢による唾液腺への影響のメカニズムは不明な点が多く,また唾液の量ではなく質に着目した研究は少なかった.本研究では老齢マウス舌下腺をex vivo灌流実験により回収し,分泌タンパク(ムチン)に注目することにより糖鎖修飾(シアル酸)に変化が起きることを明らかにした.研究成果は今後高齢者における唾液中ムチンの糖鎖修飾について研究を進め,ムチン分泌をターゲットとした口腔乾燥症治療薬開発を行うための一歩であると考えられる.
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