研究課題/領域番号 |
21K10116
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57060:外科系歯学関連
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研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
栗林 恭子 愛媛大学, 医学部附属病院, 助教(病院教員) (60579952)
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研究分担者 |
中城 公一 愛媛大学, 医学系研究科, 准教授 (90314880)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 脂肪細胞 / 口腔癌 / リンパ節転移 / 口腔癌リンパ節転移 / 口腔扁平上皮癌頚部リンパ節転移 |
研究開始時の研究の概要 |
口腔扁平上皮癌の予後に影響を及ぼす最大の要因は頸部リンパ節転移で、特に節外進展の有無が極めて重要となる。リンパ節は脂肪組織に埋没していることより、本研究では口腔扁平上皮癌頸部リンパ節転移巣微小環境における脂肪細胞の役割を明らかにすることを目的とする。すなわち、口腔扁平上皮癌のリンパ節転移節外進展を脂肪細胞が助長するのか抑制するのかを明らかにした上で、空間的遺伝子発現解析技術を用いて癌細胞と脂肪細胞の相互作用を分子レベルで完全に解明する。
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研究成果の概要 |
本研究では口腔扁平上皮癌頸部リンパ節転移巣微小環境における脂肪細胞の役割を明らかにした。口腔扁平上皮癌組織の転移リンパ節標本を用いた。Visiumにて空間的遺伝子発現解析を行った。その結果、脂肪分化マーカーであるADIPOQ は口腔扁平上皮癌組織に近接している脂肪組織が認められる Clusterでの発現低下を認めた。さらに、脂肪組織に進展している口腔扁平上皮癌組織では転移への関与が示唆されているANGPTL4の発現亢進を認めた。以上から、口腔扁平上皮癌組織と脂肪組織は接することにより、脂肪細胞に対しては脱分化を誘導し、癌細胞に対しては転移能を高める可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究成果として、口腔扁平上皮癌組織 と脂肪組織は接することにより相互の遺伝子発現に影響を及ぼし、 脂肪細胞に対しては脱分化を誘導し,癌細胞に対しては転移能を高める可能性が示唆され、学術的意義が見いだされた。さらに、口腔癌におけるリンパ節転移における新たな治療の可能性が示唆され、社会的に意義のある成果が見いだされた。
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