研究課題/領域番号 |
21K10151
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57060:外科系歯学関連
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研究機関 | 大阪歯科大学 |
研究代表者 |
野崎 中成 大阪歯科大学, 歯学部, 教授 (90281683)
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研究分担者 |
中塚 隆介 大阪歯科大学, 歯学部, 講師 (90454561)
佐々木 由香 大阪歯科大学, 歯学部, 講師 (50823332)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 翻訳後修飾 / PARP1 / PARG / ポリ(ADP-リボース) / PARP阻害薬 / PARG阻害薬 / ポリADP-リボース / PARP阻害剤 |
研究開始時の研究の概要 |
骨組織でない部位に骨形成を誘導する異所性骨化は、乳児期から学童期にかけて起きることが多い病態で、有効な予防法は確立されていない。フレア・アップを繰り返しながら進行し、開口障害を含む全身の運動機能低下を引き起こすことから、これら骨化の機序を探求することには、社会的なニーズがある。これまでの研究を包括的に発展させ,骨化における翻訳後修飾系を介した細胞情報伝達の機序を調べる。翻訳後修飾系を制御する働きをもつ、他の疾患で臨床承認された薬剤を転用し、その有効性を検討して、この病態を改善するための基礎的研究を行う。
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研究成果の概要 |
ポリADP-リボシル化(PAR化)は翻訳後修飾の一つで、様々な分子をPAR化することで標的分子の機能を制御し、細胞情報伝達に関わる。本研究では、ポリ(ADP-リボース)合成酵素であるPARPの阻害薬とポリ(ADP-リボース)分解酵素であるPARGの阻害薬を用いて、骨形成制御機構の解明を目指した。PARP阻害薬は骨芽細胞分化を抑制し、PARG阻害薬は分化を促進することが明らかになつた。PARP1/PARGの微調整メカニズムによるPAR化の維持が、骨芽細胞による骨形成の促進に重要である可能性を示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
異所性骨化などの骨関連疾患は、患者のQOLを著しく低下させることが問題の一つであるが、有効な治療法が確立されておらず、新規治療薬の開発が望まれている。そのため、骨形成の機序を探求することには、社会的なニーズがある。本研究は、翻訳後修飾系の一つであるポリADP-リボシル化が骨形成に関わる骨芽細胞分化の制御に寄与することを明らかにした。ポリADP-リボシル化と骨形成制御機構をさらに詳細に解明することで、翻訳後修飾系を標的とした新規の骨関連疾患治療薬の開発につながることが期待される。
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