研究課題/領域番号 |
21K10153
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57070:成長および発育系歯学関連
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
金井 壮律 北海道大学, 歯学研究院, 助教 (20344517)
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研究分担者 |
佐藤 嘉晃 北海道大学, 歯学研究院, 教授 (00250465)
沢 禎彦 岡山大学, 医歯薬学域, 教授 (70271666)
足利 雄一 北海道大学, 大学病院, 講師 (70372258)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | ポドプラニン / 骨細胞突起 / ポドプラニン欠損マウス / 骨細胞 / ネットワーク / 矯正学的機械的ストレス / ポドプラニ / メカニカルストレス |
研究開始時の研究の概要 |
メカニカルストレスを骨リモデリングにトランスダクションする骨細胞の決定的分子は未解決である。メカニカルストレスが骨細胞のポドプラニン産生と石灰化を促進し、この石灰化がポドプラニン特異抗体およびポドプラニン受容体である血小板CLEC-2で強力に阻害されることを報告した。また、ポドプラニン遺伝子Pdpn をコンディショナルにノックアウト (cKO) したマウスWnt1-Cre;PdpnΔ/Δではメカニカルストレスを負荷した顎骨で破骨細胞の集積が見られないことを見出し、ポドプラニンが骨細胞のメカノトランスダクションを仲介して石灰化に関与すると着想した。
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研究成果の概要 |
今回の研究においてCLEC-2により骨芽細胞の細胞突起伸長が抑制された。このことよりポドプランニンが細胞突起形成に影響を及ぼしていると考えられた。今回使用したDmp1-Cre;PdpnΔ/Δマウス(ポドプラニン欠損マウス)では体成長に差異はなく、骨芽細胞の石灰化やアルカリ性フォスファターゼ活性にも差異はなかったが、細胞突起の伸長が抑制された。電子顕微鏡観察において、骨基質形成や骨細胞の分布には差異は見られなかったが、Dmp1-Cre;PdpnΔ/Δマウスでは細胞突起の数と太さが野生型マウスよりも少なく細かったことからポドプラニンは骨細胞ネットワークの形成に関与する可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ポドプラニンは骨細胞マーカーとして知られるものの、石灰化への関与は未開拓である。本研究は、Dmp1-Cre;PdpnΔ/Δマウス(ポドプラニン欠損マウス)を応用し、ポドプラニンを新機軸に石灰化制御のメカノトランスダクション経路を開拓するところに学術的意義がある。また、矯正学的メカニカルストレス環境にある顎骨のリモデリングにおいて、1)骨細胞マーカーポドプラニンがメカニカルストレスを石灰化信号に変換、2)造血系細胞と破骨細胞が発現するポドプラニン受容体CLEC-2がこれをキャンセルする、と考えたことに創造性、社会的意義があると考える。
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