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ヒト歯髄由来幹細胞から神経系細胞への分化誘導と特性解析

研究課題

研究課題/領域番号 21K10172
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分57070:成長および発育系歯学関連
研究機関日本大学

研究代表者

白川 哲夫  日本大学, 歯学部, 特任教授 (00187527)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2024-03-31
研究課題ステータス 完了 (2023年度)
配分額 *注記
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2023年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
キーワードヒト歯髄 / エピジェネティクス / 間葉系幹細胞 / 神経細胞 / レット症候群 / MECP2 / hTERT遺伝子 / 細胞表面抗原 / CD69 / TNF-α / スフェロイド / 分化誘導 / 抜去歯 / 歯髄幹細胞 / アポトーシス / Ki67 / SSEA-3 / 歯髄由来幹細胞 / 神経幹細胞 / シナプス結合
研究開始時の研究の概要

歯髄由来幹細胞は頭部神経堤細胞由来であり、骨や軟骨のほか神経系の細胞にも分化可能であるが、神経細胞に分化したあとの機能的解析は世界的にみてもまだ端緒に就いたばかりである。
本研究では、健常者ならびにレット症候群女性から採取した歯髄由来幹細胞を神経細胞に分化誘導して分子生物学的、および神経生理学的な解析を行う。方法として、まず栄養因子を付加した培地を用いて神経細胞への分化誘導を成功させ、そののち培養下で神経細胞間の情報伝達ならびに同期活動を調べて神経細胞としての特性を解析するとともに、主にGABAあるいはグルタミン酸作動性神経細胞への分化と機能異常の有無を調べ、疾患との関わりについて検討する。

研究成果の概要

レット症候群女児および健常女児の歯髄由来の間葉系幹細胞(MSCs)について、幹細胞専用培地を用いて培養したのち細胞表面抗原の発現を調べた。88種の抗原のうちCD69のみがレット症候群女児由来MSCsに強発現していた。CD69mRNA量はTNF-α刺激に対し濃度依存的に増加した。レット症候群女児由来MSCsの不死化ならびに神経細胞への分化誘導を目的としてhTERT遺伝子導入を試みた。健常女児由来MSCsについてG418耐性のhTERT遺伝子導入細胞を得ることができた一方で、レット症候群女児由来MSCsでは同遺伝子導入の過程で細胞の活性が著しく低下し神経細胞への分化誘導には至らなかった。

研究成果の学術的意義や社会的意義

レット症候群女児歯髄由来の間葉系幹細胞(MSCs)について、健常女児歯髄由来のMSCsと比較して明らかに増殖能が低くまた老化が早いことに加えて、Lipofectamineによる遺伝子導入処理に脆弱であることが判明した。レット症候群女児由来MSCsに強発現していたCD69はリンパ球の早期活性化マーカーとして知られているが、レット症候群の症状や遺伝子導入処理での細胞脆弱性との関連は不明である。CD69については近年、脳常在性の制御性T細胞での発現が報告されており、制御性T細胞が脳内での過剰な炎症反応を抑制していることが示唆されることから、レット症候群の病態解明における標的分子の1つと考えられる。

報告書

(4件)
  • 2023 実績報告書   研究成果報告書 ( PDF )
  • 2022 実施状況報告書
  • 2021 実施状況報告書
  • 研究成果

    (5件)

すべて 2023 2022

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件、 オープンアクセス 3件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Neonatal Injury Modulates Incisional Pain Sensitivity in Adulthood: An Animal Study2023

    • 著者名/発表者名
      Soma Kumi、Hitomi Suzuro、Hayashi Yoshinori、Soma Chihiro、Otsuji Jo、Shibuta Ikuko、Furukawa Akihiko、Urata Kentaro、Kurisu Ryoko、Yonemoto Mamiko、Hojo Yasushi、Shirakawa Tetsuo、Iwata Koichi、Shinoda Masamichi
    • 雑誌名

      Neuroscience

      巻: 519 ページ: 60-72

    • DOI

      10.1016/j.neuroscience.2023.03.018

    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] Alteration of monoaminergic systems in the caudal medulla and its possible link to diurnal increase of apnea in a mouse model of Rett syndrome2023

    • 著者名/発表者名
      Hoshi Manami、Ishiyama Misa、Wada Takashi、Hase Kenchi、Itoh Masayuki、Kikuiri Takashi、Shirakawa Tetsuo
    • 雑誌名

      Journal of Oral Science

      巻: 65 号: 2 ページ: 96-101

    • DOI

      10.2334/josnusd.22-0474

    • ISSN
      1343-4934, 1880-4926
    • 関連する報告書
      2023 実績報告書 2022 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] Involvement of oxidative stress in orofacial mechanical pain hypersensitivity following neonatal maternal separation in rats2023

    • 著者名/発表者名
      Soma Chihiro、Hitomi Suzuro、Oshima Eri、Hayashi Yoshinori、Soma Kumi、Shibuta Ikuko、Tsuboi Yoshiyuki、Shirakawa Tetsuo、Kikuiri Takashi、Iwata Koichi、Shinoda Masamichi
    • 雑誌名

      Scientific Reports

      巻: 13 号: 1 ページ: 22760-22760

    • DOI

      10.1038/s41598-023-50116-1

    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] 株化ヒト歯根膜細胞の低酸素曝露とその後の酸素下が遺伝子発現に及ぼす影響について2023

    • 著者名/発表者名
      長谷賢知, 石山未紗, 星まなみ, 白川哲夫, 菊入崇
    • 学会等名
      日本小児歯科学会
    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
  • [学会発表] MECP2遺伝子変異を有するヒト歯髄幹細胞の特性解析2022

    • 著者名/発表者名
      星まなみ、石山未紗、菊入 崇、長谷賢知、相馬久実、白川哲夫
    • 学会等名
      第37回日本小児歯科学会 関東地方会大会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書

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公開日: 2021-04-28   更新日: 2025-01-30  

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