研究課題/領域番号 |
21K10449
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58030:衛生学および公衆衛生学分野関連:実験系を含まない
|
研究機関 | 福島県立医科大学 |
研究代表者 |
各務 竹康 福島県立医科大学, 医学部, 准教授 (20452550)
|
研究分担者 |
伊藤 央奈 郡山女子大学, 家政学部, 准教授 (20835227)
日高 友郎 福島県立医科大学, 医学部, 講師 (70644110)
遠藤 翔太 福島県立医科大学, 医学部, 助教 (90778309)
|
研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
|
キーワード | 熱中症予防 / 産業保健 / 栄養 / 熱中症 / 塩分摂取 / 栄養摂取 / 労働衛生管理 / 労働負荷 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、建設業における軽症、中等症熱中症発症の要因を多角的に追求し、背景要因及びその影響の経路を明らかにすることである。屋外で建設業に従事している労働者約400人を対象として、研究を行う。ウェアラブルセンサーで労働者の心拍数等のモニタリング、現場の暑熱環境測定、毎日の作業前に前日及び当日の生活行動、体調確認、作業終了時に熱中症症状の有無を聴取する他、社会的要因、栄養摂取、心理的要因の調査を行う。それぞれの要因が軽症、中等症熱中症の発生にどのように寄与しているのか、要因同士がどのように関与しているのか、影響の強さ、影響の経路を分析する。
|
研究成果の概要 |
労働現場での熱中症に関連する栄養摂取、行動との関連を調べるため、福島県の一消防本部を対象に実験を行った。 暑熱環境下での運動の前後での塩分摂取と熱中症の関連を調べ、運動前に塩分を摂取した場合、熱中症症状を引き起こすオッズ比が有意に上昇しており、不適切な塩分摂取は熱中症の危険因子であることが明らかになった。 食事摂取におけるミネラル分の摂取と熱中症症状の関連について調べたところ、有意差は認めなかったものの、熱中症症状を経験しなかった群に比べ、経験した群では摂取が過度に多いもしくは少ない傾向にあり、熱中症に対するミネラル分の関与が示唆された。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
従来熱中症対策として塩分摂取の重要性が言われてきたが、本研究は、塩分摂取について、そのタイミングも重要であることが示唆された。特に、予防的な塩分摂取はむしろ熱中症リスクを上昇させることは、今後の熱中症予防の指針に大きく影響を与えるものである。 また、塩分についても今まではNaClに着目したものが多くであったが、それ以外の微量元素にも今後着目の余地を与えるものとなった。
|