研究課題/領域番号 |
21K10519
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58040:法医学関連
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研究機関 | 浜松医科大学 |
研究代表者 |
長谷川 弘太郎 浜松医科大学, 医学部, 教授 (40574025)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 関節液 / 関節軟骨 / LC-MS/MS / 超高感度分析 / 物質体内分布 / 高感度分析 / 人体試料 / 司法解剖 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、薬毒物が関与した解剖事例で申請者が関節液や関節軟骨を採取する。これら人体試料を用いて、液体クロマトグラフィー・タンデム質量分析器で対象物質の超高感度検出を試みる。試料の前処理にあたっては、液液抽出や固相抽出などの抽出方法を用いて薬毒物の回収率やマトリックス効果の比較を行い、より適切な抽出条件を見出す。開発した高感度検出方法を用いて、関節構造での薬毒物の存在や分布を明らかにする。加えて、各事例での薬毒物の摂取歴から検出可能期間の検討も行う。
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研究成果の概要 |
本研究の目的は,膝関節を構成する要素(関節液,軟骨など)を分析対象とすることにより,コンタミネーションが少なく,かつ検出可能期間がきわめて長期間(数年から数十年を期待)である法医学分野での薬毒物の分析・鑑定方法を開発することである. 申請者は,ベンゾジアゼピン系薬物であるトリアゾラムが関与した解剖事例で,左右膝関節液,血液,髄液,心嚢液,胃内容物及び胆汁を採取した.これらを試料として,各試料中のトリアゾラム及び代謝物であるヒドロキシトリアゾラムの濃度を測定し,分布を明らかにした.また,法学分野で用いられる定量方法とそのバリデーションについて網羅的調査を行い,総説論文として成果をまとめた.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
法医学分野では,関節液や関節軟骨を対象とした薬毒物分析について,これまでごく少数の膝関節液での報告のみであった.関節軟骨はそのターンオーバー(入れ替わり)が極めて長く、数十年ともいわれている.これら関節構造での薬毒物の分布・死後再分布についての知見や体系的なデータの蓄積は極めて乏しい.本研究では,膝関節を構成する要素(関節液、軟骨など)を分析対象とした高感度分析方法の開発を試みる.この研究により,コンタミネーションが少なく,かつ検出可能期間がきわめて長期間(数年から数十年を期待)である法医学分野での薬毒物の分析・鑑定方法の開発が期待される.
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