研究課題/領域番号 |
21K10540
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58050:基礎看護学関連
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
小宮山 政敏 千葉大学, 大学院看護学研究院, 教授 (70175339)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 看護技術 / 静脈注射 / 採血 / 神経損傷 / 皮静脈 / 皮神経 / 前腕 / 点滴注射 / 静脈穿刺 / 橈側皮静脈 |
研究開始時の研究の概要 |
献体された遺体の前腕における皮神経と皮静脈を剖出し、体表から確認できる上腕骨外側上顆、上腕二頭筋腱、橈骨茎状突起、尺骨茎状突起等を目安に仮想線を設定し、それらを基準として皮神経および皮静脈の位置を数値化する。 前腕の回内程度による皮静脈と皮神経の位置関係の変化については、健康な成人5~10名を対象として超音波診断装置を用いて計測する。特に橈側皮静脈、外側前腕皮神経、橈骨神経浅枝に焦点を当てる。 以上のデータを解析・統合し、前腕の橈側および背側における皮神経の位置、回内の程度による位置の変化を明らかにし、仮想線を基準とした体表からの位置の推定方法を提案する。
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研究成果の概要 |
回内位の前腕における皮神経と皮静脈の走行を調べ、皮神経の少ない領域を明らかにした。体表での基準線として、肘窩での上腕二頭筋腱外側縁と橈骨茎状突起を結ぶ線をPA、上腕骨外側上顆と橈骨茎状突起を結ぶ線をLA、上腕骨外側上顆と尺骨茎状突起を結ぶ線をDAと設定したうえで、安全に静脈穿刺が可能な部位として次の3か所を提案する。①肘窩の中央付近。②PA0%の位置とLA50%の位置とを結ぶ線の周辺。③DA66%の位置とLA100%の位置とを結ぶ線より遠位の領域。以上の領域には皮静脈が存在するが皮神経は少ないため、安全に静脈穿刺が可能と考えられる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
点滴等の静脈注射には前腕の皮静脈を用いることが多いにも関わらず、前腕の皮神経の走行については研究が少なく、皮神経損傷を防ぐための情報が少なかった。本研究では回内位の前腕における皮神経と皮静脈の存在部位を明らかにし、また上腕骨外側上顆、上腕二頭筋腱、橈骨茎状突起、尺骨茎状突起を目安に体表から皮神経の位置や皮神経が少ない部位を推測する方法を提案した。これらの情報は、前腕への静脈穿刺による皮神経損傷の防止に貢献することが期待される。
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