研究課題/領域番号 |
21K10816
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58060:臨床看護学関連
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研究機関 | 静岡県立静岡がんセンター(研究所) |
研究代表者 |
山本 洋行 静岡県立静岡がんセンター(研究所), その他部局等, 研究員 (00581175)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2023年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2022年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
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キーワード | がん免疫治薬物療法 / 有害事象 / 患者・家族 / セルフモニタリング / がん免疫薬物療法 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、がん免疫薬物療法を受ける患者・家族のセルフモニタリング感度向上を目指し、免疫関連有害事象の症状説明を確立することを目的とする。そのため、研究期間において、電子カルテを用いた後ろ向き調査により、免疫関連有害事象独特の症状や前兆となるシグナル症状を抽出し、患者・家族の感じる「いつもと違う」という具体的な訴えと紐づけを行う。免疫関連有害事象独特の症状やシグナル症状の妥当性を統計解析、および専門家グループの助言を基に検証する。これらの結果を患者説明資料としてまとめ、臨床における有用性を評価する。最終的に完成した患者説明資料は、多くの患者・家族が活用できるよう所属施設ホームページで公開する。
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研究成果の概要 |
本研究は、irAEに特異な症状を抽出し、患者・家族の表現で具体的に示すことを目的とした。患者78人を対象に、ICI治療開始からirAE診断までのカルテの主観的情報を収集し、KH Coderで計量テキスト分析を行った。 特異な症状として、1型糖尿病:口渇/目の霞/血糖値の上昇、下垂体機能低下症:視力の低下、筋炎:瞼が重い/足が上がりにくい/複視、血管炎:内出血斑/耳痛/亀頭の痛み、腸炎:下血、発熱:発汗、皮膚障害:皮疹・蕁麻疹/皮膚乾燥・掻痒感/水疱/目の充血、副腎機能不全:ふらつき・眩暈/意識消失を抽出し、主観的情報から患者・家族の表現を用いた患者説明資材を作成した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の特徴は、患者・家族が感じるirAEの「いつもと違う」に着目した点である。「いつもと違うと感じたら連絡して」と指導されることが多いが、具体的でないため些細な症状に気づきにくく、「いつもと違う」と感じても遠慮から受診や施設への電話相談が遅れることがある。患者・家族の表現で具体化することでセルフモニタリング感度向上に寄与し、より早くirAEの対処に繋げられると考える。成果物は、運用中のがん薬物療法説明書(https://www.scchr.jp/information-prescription.html)へ活用し、多くの患者・家族が利用できるようHPで公開予定である。
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