研究課題/領域番号 |
21K10942
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58070:生涯発達看護学関連
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研究機関 | 滋賀県立大学 |
研究代表者 |
小林 孝子 滋賀県立大学, 人間看護学部, 准教授 (70305671)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2024年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 自閉スペクトラム症 / 女性 / 育児 / アセスメント |
研究開始時の研究の概要 |
自閉スペクトラム症がある女性の、妊娠から育児期の心理社会的問題への対応が急務となっている。本研究の目的は、自閉スペクトラム症がある女性の妊娠から育児期の経験を基軸とし、専門職や家族の経験知を統合し、支援ニーズと支援提供を明示できるアセスメントシートを開発することである。当事者、保健師・助産師を含む専門職、家族会の母親への質的分析を統合することにより、自閉スペクトラム症の特性に伴う多様なニーズをアセスメントすることが可能となり、安心して妊娠から育児期の生活を送るための支援提供に寄与できる。
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研究実績の概要 |
2年目である2022年度は、2名の当事者に複数回のインタビューを実施した。当事者は幼少時より生きづらさを抱え、その経験が育児へも影響していたことから、長期的な経験をたどる生活史インタビューを行った。 前年度からの分析を継続し、安定した育児に至る経験、産後の困難を経て親になることの経験について、論文をまとめ発表した。発表した内容は、安定した育児に至る経験として、日常の困りごとの対処をパターン化すること、できないところは代行してもらうこと、子どもを健全に育てるために努力を重ねること、責められることなく支援を受けること、苦痛を伴うマジョリティから距離をとること、仲間とつながることで力を得るという経験である。さらに、出産後に子どものことをかわいいと思えなかったASD女性が、我が子との間に形成する絆についても明らかにした。絆は定型発達の人との違いがあり、母親役割や社会的規範の負荷と役割から解放されることにより、時間をかけて距離のある絆がつくられることを発表した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
1年目に予定していた当事者へのインタビューは、その成果を公表することができた。2年目に予定していた専門職へのインタビューは、複数の機関に依頼したが、インタビュー対象となる条件にあう専門職を見つけることができなかった。
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今後の研究の推進方策 |
専門職のインタビュー協力者を探すことを継続する。並行して、3年目に予定している家族会の母親へのインタビューを実施する。
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