研究課題/領域番号 |
21K11063
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58080:高齢者看護学および地域看護学関連
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研究機関 | 金沢医科大学 |
研究代表者 |
蘭 直美 金沢医科大学, 看護学部, 講師 (80761759)
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研究分担者 |
前田 修子 金沢医科大学, 看護学部, 教授 (70336600)
福田 守良 金沢医科大学, 看護学部, 講師 (90711094)
森山 学 金沢医科大学, 金沢医科大学氷見市民病院, 教授 (50278131)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2023年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | 巻笛 / 中鎖脂肪酸 / サルコペニア / グループホーム / 認知症高齢者 / 摂食嚥下障害 / 舌圧 / 嚥下障害 / MCT / サルコペニアの嚥下障害 / 認知症対応型共同生活介護 |
研究開始時の研究の概要 |
サルコペニアの嚥下障害とは、全身及嚥下関連筋の筋肉量減少、筋力低下による摂食嚥下障害である。サルコペニアの嚥下障害を予防するには、適切な栄養管理とリハビリテーションを組み合わせたリハビリテーション栄養が有効である。しかし、認知症高齢者が入居する認知症対応型共同生活介護は、介護職員が中心に関わっており、専門的な栄養管理やリハビリテーションを行うことは難しい。そこで、本研究は、認知症対応型共同生活介護に入居する認知症高齢者を対象に、MCTの摂取と巻笛を併用した手軽に取り組めるリハビリテーション栄養の効果検証を行う。
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研究実績の概要 |
本研究の目的は、グループホームに入居する認知症高齢者に対し、巻笛とMCTがサルコペニアの嚥下障害の予防、改善に効果があるか検証することである。2022年度は研究代表者と研究分担者で計28回の会議を行い、研究の遂行に必要な情報を共有し、検討を行った。 当初、巻笛とMCTの効果を見るため、巻笛群、MCT群、巻笛+MCT群、対照群の4群を割付して、介入前後で摂食嚥下機能を測定する予定であった。しかし、所属機関の倫理審査委員会でMCTが食品であるため、MCTだけの効果を検証すると特定臨床研究になる可能性を指摘された。特定臨床研究の場合、医師が研究代表者になり、研究代表者を交代することになるため、研究デザインを変更することになった。変更した研究デザインは、何もしない期間を12週間設け、その後、巻笛あり群(巻笛+MCT)、巻笛なし群(MCTのみ)で12週間介入を行い、何もしない期間の前後に第1回目の調査、第2回目の調査を実施し、介入12週間後に第3回目の調査を実施することにした。倫理審査委員会の承認を得て、11月から所属機関周辺の市町村にあるグループホームに研究協力を依頼し、3か所のグループホームから研究協力の同意を得た。対象者とそのご家族に研究の趣旨を説明し、同意を得た後、調査をスタートした。12月~1月にかけてIn BodyS10等でサルコペニアの対象者を抽出した。2~3月にかけて第1回目の摂食嚥下機能(舌圧、オーラルディアドコキネシス、反復唾液嚥下テスト)とBI(Barthel Index)、DBDS(Dementia Behavior Disturbance Scale)を測定した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
所属機関の倫理審査委員会から、MCTの介入について特定臨床研究の可能性を指摘され、研究デザインを変更したことが研究が遅れた第1の理由である。さらに、新型コロナウィルス感染症の感染状況により、対象であるグループホームの協力を得ることが困難であり、必要なサンプル数を確保するために時間を要した。
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今後の研究の推進方策 |
第2回目の調査、第3回目の調査の日程も決まっており、このまま順調にいけば9月以降に論文作成に取り掛かることができる。 研究を遂行する上の課題として、介入期間が12週間と長いため、介入期間中に体調不良や、対象者の気分が乗らず予定していた介入を100%遂行できないこともある。そのため、分析対象とする基準を決めることを検討している。これらの課題は、グループホームに入居する認知症高齢者を対象とした研究の限界でもある。
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