研究課題/領域番号 |
21K11172
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59010:リハビリテーション科学関連
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研究機関 | 京都府立医科大学 |
研究代表者 |
遠山 将吾 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 客員講師 (00388183)
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研究分担者 |
中川 周士 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (30643382)
新井 祐志 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (50347449)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | サルコペニア / 治療的電気刺激 / 慢性低酸素 / 遅筋 / 筋萎縮 / 筋線維タイプ / 炎症性サルコペニア / 関節炎モデル / 遺伝子発現 / B-SES / 関節リウマチ / CIAラット / ベルト電極式骨格筋電気刺激法 / 整形外科学 / フレイル / 電気刺激 |
研究開始時の研究の概要 |
サルコペニアやフレイルが示す「脆弱な高齢者」は社会問題となっている。1次性のも のは骨格筋の減少した要介護高リスク状態とされ、適切な栄養と運動が治療となる。しかし疾患に続発する(2次性)サルコペニアでは、骨格筋は線維化や脂肪浸潤を含む病態であり、既存の治療は無効である。本研究では骨格筋電気刺激に着目し、ベルト電極式骨格筋電気刺激法を応用する。低強度でも随意運動以上の効果があり、安全性と忍容性に優れ臨床応用につなげやすい。動物実験用ベルト式電気刺激装置を新たに作成し、関節炎モデルラット下腿筋において電気刺激の効果と分子メカニズムに関する知見を得て、有効性の高い2次性サルコペニア治療法開発を目指す。
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研究成果の概要 |
われわれはこれまでの研究において、炎症性関節疾患のモデルラットにおける筋損耗(ヒトでいうサルコペニア状態)が、一般的にいう加齢にともなうサルコペニアとは異なる病態生理を持つことを明らかにしてきた。また同時に、これまで運動刺激はヒトにて有害と考えられてきたことから嫌忌されてきたが、モデルラットで炎症性関節疾患においては有益な効果をもたらすことも示唆した。本研究では、この有益な効果をより効率的にもたらすべく、低酸素下の運動や電気刺激装置を用いた最適条件の探索を行った。これらの成果は、すでに英文論文および国内学会で発表し、一定の反響と未来へのシードを作り出したと考える。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
既存のサルコペニア治療、特に2次性サルコペニアの治療における業界の常識は、「栄養を十分に取りつつ、できるだけ強度の高い運動をできるだけ多く行う」であった。これにより、若年者では時間がかかりつつも治療が可能であったが、高齢者では一定程度を超えると治療不可となっていた。一方でわれわれの結果は、人工的な低酸素環境や受動的刺激による代替治療が成立する可能性を示している。本研究で得られた知見は、現状のリハビリテーション医学における超高齢化社会への対応に一石を投じる可能性がある。
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