研究課題/領域番号 |
21K11238
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59010:リハビリテーション科学関連
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
荒川 高光 神戸大学, 保健学研究科, 准教授 (90437442)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 骨格筋 / マクロファージ / アイシング / 再生 / 動物実験 / 寒冷刺激 / 温熱刺激 |
研究開始時の研究の概要 |
スポーツ現場における骨格筋損傷急性期には寒冷療法が行われているが、我々の動物実験の結果、骨格筋損傷急性期に行う寒冷療法は筋再生を阻害し、逆に温熱療法が筋再生を促進することが明らかになってきた。これを踏まえ本研究では、実験動物に骨格筋損傷を惹起させ、刺激条件を変えた寒冷・温熱療法を実施し、①筋再生に深く関わる炎症性・抗炎症性マクロファージの動態を生体内・生体外(培養)で調べる。②各マクロファージが分泌する、筋再生に有用なサイトカイン (例: TNF-α、IGF-1) の動態を解明する。これらの結果を基に寒冷・温熱刺激による損傷筋の治癒メカニズムを解明し、筋再生に有効な刺激条件を提案する。
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研究成果の概要 |
挫滅損傷で使用していた従来の500g重錘付き鉗子を250gに変えたところ、筋損傷の程度を限局することに成功した。本モデルを「軽度筋損傷モデル」とし、本モデルにおいて損傷後のアイシングの影響を見た。「軽度筋損傷モデル」に対しアイシングを施したところ、再生筋線維の横断面積が増加し、アイシングによって筋再生を促進できていると明らかになった。本成果は、動物実験においてアイシングが筋再生を促進できることを示した初めての研究成果である。さらに、「軽度筋損傷モデル」を用いアイシングプロトコルの影響を見たところ、アイシングを最も多く実施した9回実施群において筋再生が促進していた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
「軽度筋損傷モデル」におけるアイシングで筋再生が促進したという成果は、動物実験においてアイシングが筋再生を促進できることを示した初めての研究成果である。本成果は共同通信から「アイシング、軽いけがに有効 重いと回復阻害、神戸大」という記事して取り上げられ、各新聞がそれを取り上げ、高く評価された。またアイシングによって筋再生を促進できるモデルにおいて、アイシングプロトコルによって筋再生が影響されていたことも初めて示すことができ、今後の応用が期待できる。
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