研究課題/領域番号 |
21K11332
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59010:リハビリテーション科学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人国立循環器病研究センター |
研究代表者 |
横田 千晶 国立研究開発法人国立循環器病研究センター, 病院, 医長 (80300979)
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研究分担者 |
青木 竜男 国立研究開発法人国立循環器病研究センター, 病院, 医師 (00749765)
三浦 弘之 国立研究開発法人国立循環器病研究センター, 病院, 医師 (70816834)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 和温療法 / 慢性心不全 / 運動耐容能 / 心臓リハビリテーション / 健康関連QOL / 精神・認知機能 |
研究開始時の研究の概要 |
持久運動困難な慢性心不全患者の生活の質の向上を目指した、新たな心臓リハビリテーション法の確立は、喫緊の課題である。和温療法は、乾式遠赤外線サウナ装置により患者の身体を加温するわが国独自の治療法であり、心不全の血行動態や運動耐容能の改善効果を有する。高齢慢性心不全患者の終末期医療も見据えた場合、和温療法は、患者の満足度の向上と運動耐容能の維持の両立が期待される。本研究は、入院中の持久運動困難な慢性心不全患者に対して、和温療法併用心臓リハビリテーションが従来の運動療法のみの心臓リハビリテーションに比べて運動耐容能を改善させ、患者満足度が向上するのかを明らかにする。
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研究実績の概要 |
今後、急増する高齢慢性心不全患者における生活自立度の維持、生活の質の向上には、運動耐容能低下の抑制が重要である。本研究の目的は、持久運動困難な慢性心不全患者に対して、通常行っている心臓リハビリテーション(CR)に遠赤外線温熱療法である和温療法を併用すると、通常心リハのみに比べて、運動耐容能、健康関連quality of life (Health related quality of life, HRQOL)が向上するのかを明らかにすることである。対象は、起居動作は可能であるが、連続して200m歩行不可能な入院中の慢性心不全例である。2020年5月~2021年3月までに,条件に合致した通常CRを行った通常群、2021年4月~2023年3月までの、和温療法と通常CRとの併用群に対して、入院中に5回CRを行った。主要評価項目は、5回CR終了時の6分間歩行距離(6MWD)とshort form-36 ver.2で評価したHRQOLである。副次評価項目は、Short Physical Performance Battery、等尺性膝伸展筋力の開始時と5回CR終了時の変化率と5回終了後の評価値とした。通常群23例、併用群18例(男17例、平均80±6歳)で、性、年齢、心機能に両群間に差はなかった。CR終了時の6MWDは通常群294±109m、併用群387±123mであり、併用群で有意に長かった (p=0.014)。HRQOL(通常群17例、併用群16例)には、2群間に差はなかった。副次評価項目には、いずれも2群間で差はなかった。持久運動困難な慢性心不全入院患者に対して、通常CRに和温療法を併用することで、運動耐容能の向上が期待される。
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