研究課題/領域番号 |
21K11349
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59020:スポーツ科学関連
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研究機関 | 独立行政法人日本スポーツ振興センター国立スポーツ科学センター |
研究代表者 |
谷村 祐子 独立行政法人日本スポーツ振興センター国立スポーツ科学センター, スポーツ科学・研究部, 研究員 (90551458)
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研究分担者 |
中野 匡隆 愛知東邦大学, 人間健康学部, 准教授 (80588096)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2023年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 腸内細菌叢 / トレーニング効果 / 個人差 / 身体活動量 / 運動トレーニング |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、身体活動量の増加と代謝エネルギー、筋肥大の個人差という観点から、腸内細菌叢の違いに着目し、そのことが運動や身体活動量の増加で得られる身体機能の向上の効率に関与していることを明らかにすることを目的とする。 腸内細菌叢の状態の違いは運動で生じる身体的変化に大きな役割を果たしている可能性があるため、本研究ではヒトを対象に運動効果の個人差と腸内細菌叢の状態の関連を探る。
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研究成果の概要 |
本研究では、トレーニング効果に腸内細菌が関与しているかを検討することを目的とした。運動習慣のない一般成人を対象に自転車トレーニングを実施し、トレーニング前後で最高酸素摂取量の測定と糞便採取を実施した。結果、トレーニングによって最高酸素摂取量の増加が認められた。トレーニング前後の最高酸素摂取量の変化に対して、トレーニング前の腸内細菌叢のパラメーターのうち、プロピオン酸は負の影響を与え、Bacteroidetes門、酪酸は正の影響を与えた。また、酢酸と酪酸はトレーニングに伴う最高酸素摂取量の変化に影響を与える可能性が示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
この研究では、最高酸素摂取量の変化が大きい(トレーニング効果の高い)場合の腸内細菌叢の状態を調査した。具体的には、トレーニング開始時のBacteroidetes門の割合と糞便中の酪酸濃度が増加し、プロピオン酸の減少が観察された。また、酢酸と酪酸が最高酸素摂取量の変化に関与していることが明らかになった。これにより、トレーニングの効果は腸内細菌叢の状態、特に糞便中の酪酸濃度に依存している可能性が示唆される。食事や生活パターンの調整によって酪酸濃度を増やすことが、トレーニング効果を最大化する手段となるかもしれない。
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