研究課題/領域番号 |
21K11464
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59020:スポーツ科学関連
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
西野 衆文 筑波大学, 医学医療系, 講師 (40581583)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2022年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2021年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
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キーワード | ジャンパー膝 / 膝蓋腱 / MRI / 超音波 |
研究開始時の研究の概要 |
ジャンパー膝はアスリートに多く発症し、運動時痛とパフォーマンス低下をきたすスポーツ障害である。慢性化すると難治性となりやすく、発症予防や早期発見・早期治療介入が重要な課題である。しかしながら、発症前段階や初期の病態に関しては不明点が多く、画像検査による病態解明やハイリスク群の抽出などの研究成果が期待されている。本研究は、ジャンパー膝の発症前から発症後までの経過における膝蓋腱の画像所見(超音波・MRI)の経時的な変化を明らかにするための探索的研究である。
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研究成果の概要 |
2023年度末までに、合計140人が研究に参加した。1年以上の経過観察が可能であった102人202膝のうち、16人24膝(11.9%)は初回検診時にジャンパー膝と診断した。残り178膝中、期間中にジャンパー膝を発症した例は10人16膝(9.0%)であった。観察期間中にジャンパー膝を発症した群と非発症群で初回検診時の画像所見を比較すると、発症群で腱近位が有意に厚く、低エコー域と異常血流の陽性率が有意に高く、MRI高信号変化は有意差がなかった。ロジスティック回帰分析では、超音波での異常血流が独立した予測因子(オッズ比7.3 ; p=0.016)であった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、ジャンパー膝の画像所見の経時的な変化を明らかにし、予防や早期介入に繋げることを目的とし、発症リスクが高い競技種目の大学生アスリートを対象に、定期的な検診と障害発生の追跡調査を実施している。検診では超音波とMRIを使用し、膝蓋腱の厚さと性状変化(超音波で低エコー域・異常血流、MRIで高信号変化の有無)を評価し、膝蓋腱の痛みの有無を確認した。発症前からの膝蓋腱の経時的変化を知ることで、発症機序を含む病態を解明し、検診によりリスク群を早期に発見することが可能であった。
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