研究課題/領域番号 |
21K11598
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59040:栄養学および健康科学関連
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研究機関 | 北海道科学大学 |
研究代表者 |
鈴木 夏子 北海道科学大学, 薬学部, 准教授 (60535293)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 分子標的薬 / 機能性食品 / 腸管免疫 / 経口抗がん剤 |
研究開始時の研究の概要 |
抗がん剤治療においては、粘膜障害による腸管免疫低下、さらには治療効果および栄養状態の悪化が懸念されている。また、腸管と密接に関係する免疫および栄養状態を改善するには介入が必要であるが、医薬品には使用制限があるため、機能性を有する食品成分の利用に期待が持たれている。 本研究では、生体外から免疫および栄養状態を評価できるマーカーを見出し、食品成分の有用性を評価する。
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研究成果の概要 |
本研究では、ラットへの分子標的薬投与後の腸管alpha defensin (DEFA)5とIgA、唾液中IgAの相関から、唾液IgAが腸管免疫の指標になるか否か評価した。さらに、確立した系を用いて、分子標的薬による腸管免疫低下に対する食品成分の有用性を評価した。ラットへの分子標的薬の連日投与による腸管IgAと唾液IgAに相関があることが見出された。また、食品成分曝露によるDEFA5等への影響については、一部の食品成分でDEFA5発現量を増加させることを見出した。最後に、食品成分を併用することで、分子標的薬による腸管免疫低下を回復する可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
分子標的薬は副作用の少ない経口抗がん剤として注目されているが、消化管に直接接触することから、特有の副作用である消化器症状が高頻度で発現する。本研究では、分子標的薬による腸管免疫低下を体外から測定できる可能性、さらに食品成分併用が免疫低下を回復することを明らかにした。今回の検討により、腸管免疫を体外から予測できる可能性が示された。また、市販の食品または食品成分の中には、抗がん剤の副作用に対して有効となる可能性が示された。本研究の進展は、抗がん剤による副作用予測および食品成分を考慮した治療内容の立案に貢献できるものと考えられる。
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