研究課題/領域番号 |
21K11661
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59040:栄養学および健康科学関連
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研究機関 | 藤田医科大学 |
研究代表者 |
山田 晃司 藤田医科大学, 保健学研究科, 教授 (60278306)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | マイオカイン / 振盪刺激 / 認知症 / 老化 / 骨粗鬆症 / 振動 |
研究開始時の研究の概要 |
高齢化が進む日本において転倒による大腿骨頸部骨折の発生率は、近い将来患者数が急増する。転倒を予防する装置と骨折治癒時に老化した細胞を活性化する刺激方法が必要である。振動と振盪刺激を組み合わせた刺激装置の開発を行う。振盪刺激の動きを不規則化、慣れを防止し刺激効率を上げる。その際、骨格筋から分泌されるマイオカインをマウス用いた基礎実験から特定し、骨細胞の活性化する新規分子の同定とメカニズムを解明する。マイオカインが全身性に遠隔の組織・器官に運ばれ、成人病予防や老化防止など『~基礎研究から臨床応用まで~』その効果の可能性と利用発展について検証する。
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研究成果の概要 |
加齢に伴う疾患の予防と進行緩和を目的に新規開発した運動刺激装置による効果を検証した。卵巣摘出モデルマウスの大腿骨と腰椎においてその刺激は破骨細胞と骨芽細胞の両方を活性化し骨のリモデリングを促進することを明らかにした。この刺激はマイオカインの発現を誘発できると考え、老化促進モデルマウスを用いて認知症予防について解析を行った。刺激により誘発されたマイオカインがエンドクリンに脳に到達しmBDNFパスウェイを介して加齢によるシナプスの損傷、神経伝達物質の減少、神経細胞死の抑制を示唆した。さらに消化器系ガンApcMin/+モデルマウスを用いて局所性炎症の抑制による進行緩和を明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
運動することは身体に良いと言われるが、どこにどのように良いのかを疑問に、また、高齢者への無理のない運動方法の開発を合わせた研究を行った。高齢者への過度な運動は転倒やケガなどリスクを伴う。一方で運動の効果には継続が重要である。これらのことからモデルマウスを用いて新規に開発した運動刺激装置を用いてその効果の実証、作用メカニズムを解析することは学術的意義が大きいと考える。また、それが将来、ヒトに応用できる新しい運動療法が提案できると考えた。高齢者の身体の不調は加齢に伴う生理学的現象であり誰にでも起こり得る。高齢化社会となった現代では、これを予防できる運動法が確立できればその社会的意義は大きい。
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