研究課題/領域番号 |
21K11675
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59040:栄養学および健康科学関連
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研究機関 | 鳥取大学 |
研究代表者 |
澤野 達哉 鳥取大学, 医学部, 助教 (10813967)
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研究分担者 |
三明 淳一朗 鳥取大学, 医学部, 准教授 (40372677)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 心房細動 / 肥満 / 脂肪毒性 / SGLT2阻害薬 / SGLT2 / 飽和脂肪酸 / ミトコンドリア |
研究開始時の研究の概要 |
肥満は心房細動(AF)のリスク因子である。しかしながら、肥満によるAF発症機序の解明は十分ではない。大規模臨床研究において、ナトリウム・グルコース共輸送体2(SGLT2)阻害薬がAF発症を抑制することが報告されたが、その詳細な機序についても明らかではない。そこで申請者らは遊離脂肪酸を介した脂肪毒性によるミトコンドリア機能低下、ミトコンドリア機能の改善が期待されるSGLT2阻害薬について着目した。 本研究では、1)肥満における過剰な遊離脂肪酸を介した脂肪毒性によるミトコンドリア機能障害がAF発症機序に及ぼす影響を明らかにすること、2)ミトコンドリアを標的とした新規のAF治療基盤の確立を目指す。
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研究成果の概要 |
肥満は心房細動の発症リスクを増加させるだけではなく,肥満に関連した心房細動においては既存の治療では効果が限定的あるいは再発の抑制が困難であったことから,新規の治療標的の探索および治療薬開発が望まれていた.そこで我々は,SGLT2阻害薬が肥満における心房細動誘発性の抑制効果を有するかを明らかにするために高脂肪食摂取による肥満モデルにおける心房細動の誘発性の亢進に対して,SGLT2阻害薬の心房細動誘発性に対する影響を検証した.その結果,SGLT2阻害薬の投与によって肥満における心房細動誘発性の亢進を抑制できることを見出した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
心房細動の患者数は増加を続けている.心房細動は心不全や脳卒中などのリスクを増大させ,健康寿命を損なうことから治療が必要である.特に,心房細動のリスク因子である肥満は,世界的な健康問題となっており,心房細動患者の更なる増加に寄与すると考えられる.これまで心房細動を治療する手段は限られており,新たな治療法の開発は重要な課題である.本研究成果は,肥満に関連した心房細動治療においてSGLT2阻害薬が新たな選択肢となりうる可能性を示唆する.本研究をきっかけに,心房細動の治療・予防による健康寿命の延伸に繋がることが期待される.
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