研究課題/領域番号 |
21K11682
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59040:栄養学および健康科学関連
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研究機関 | 自治医科大学 |
研究代表者 |
早川 盛禎 自治医科大学, 医学部, 講師 (30326847)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | NAFLD / VWF / FVIII / 非アルコール性脂肪肝炎 |
研究開始時の研究の概要 |
非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)は、脂肪肝から非アルコール性脂肪肝炎(NASH)に進展し、さらに肝硬変や肝がんに進行する。NASH発症の要因として、肝臓への血小板凝集の増加が報告されている。本研究は、血小板凝集を促進するフォン・ヴィルブランド因子(VWF)について発現増加の機序と血小板凝集への関与を明らかにし、NASH発症に対するVWFの役割を解明する。本研究の成果は、NASHの発症機序の解明につながり、肝硬変への進行を抑える予防法の開発にも結びつくものと期待される。
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研究成果の概要 |
非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)は、非進行性の単純性脂肪肝と進行性の非アルコール性脂肪肝炎(NASH) に分類される。NASH発症の要因の一つとして、肝臓での血小板凝集が示唆されている。本研究は、NAFLDモデルマウスを用いて、血小板凝集作用を持つ“フォン・ヴィルブランド因子(VWF)”の NASH発症に対する役割を検討した。高脂肪食給餌マウスでは、肝血管内皮細胞からの過剰産生されたVWFが、肝臓由来の血液凝固第VIII因子(FVIII)を血漿中で安定化し、その凝固活性を上昇させた。これらの結果は、肝臓でのVWF増加とFVIII活性上昇が血小板凝集に関与することを示唆している。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
NAFLDは世界的に患者数が増加している肝疾患であり、なかでもNASHは肝硬変に進展するため注視する必要がある。しかし、有効な治療法や治療薬はまだ開発されていない。NASH発症では、肝臓での血小板凝集が要因の一つとされている。本研究は、NAFLDモデルマウスにより、脂肪肝・脂肪肝炎時に、血小板凝集を促進するVWF量と血栓形成を促進するFVIII活性が上昇することを明らかにした。本研究の成果から、VWFとFVIIIの発現および活性を制御することで、NASH発症の抑制につながるものと考えられる。また、VWF濃度およびFVIII活性は、NASH診断時の有用な血液マーカーになることが期待された。
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