研究課題/領域番号 |
21K11770
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分60020:数理情報学関連
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研究機関 | 東京都立大学 |
研究代表者 |
増山 博之 東京都立大学, 経営学研究科, 教授 (60378833)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | ランダム・ウォーク型マルコフ連鎖 / 定常分布 / 安定性 / 上部ヘッセンベルグ型マルコフ連鎖 / GI/G/1型マルコフ連鎖 / M/G/1型マルコフ連鎖 / ランダムウォーク型マルコフ連鎖 / マルコフ解析 / 数値計算 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では,不特定多数のヒト・モノ・情報が絡む不確実性下のサービス・システムの性能評価に資するため,ランダムウォーク型マルコフ連鎖の定常分布に対する効率的で高精度な数値計算法の確立を目指す.また,この目標の実現に向けて,「増分平衡分布の裾減衰率」「エルゴード収束率」「定常裾減衰率」に係る「安定性のトリニティ」を解明し,その結果を活用する.
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研究成果の概要 |
ランダム・ウォーク(RW)型マルコフ連鎖における「安定性のトリニティ」、すなわち、安定性に関わる3つの要素「増分平衡分布の裾減衰率」「エルゴード収束率」「定常分布の裾減衰率」の関係性に注目しつつ、代表的なRW型マルコフ連鎖であるM/G/1型マルコフ連鎖、GI/G/1型マルコフ連鎖、Upper Block-Hessenberg型マルコフ連鎖を主たる対象として、「最終列ブロック増大切断近似」および「レベル増分切断近似」に関する収束公式、計算可能な誤差上界式の導出、ならびに、準アルゴリズム的解構築法(有限手続きの反復により厳密解に収束する近似解列を構築する方法)の確立などを行った。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、ランダム・ウォーク(RW)型マルコフ連鎖の安定性に関する新たな視点、「安定性のトリニティ」に注目し、増分平衡分布の裾減衰率、エルゴード収束率、定常分布の裾減衰率という3つの要素の関係性についての知見の活用と深化に取り組んだ。これら3つの要素は、RW型マルコフ連鎖の切断近似の精度と深く関連している。本研究の成果により、RW型マルコフ連鎖の安定性と切断近似の誤差評価についての理論的な理解が深まるとともに、その応用として、待ち行列システムやネットワークの性能評価、リスク評価などの問題に対するより精度の高い解析・数値計算手法の提供につながると期待される。
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