研究課題/領域番号 |
21K11814
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分60040:計算機システム関連
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研究機関 | 東海大学 |
研究代表者 |
大川 猛 東海大学, 情報通信学部, 准教授 (80392596)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | FPGA / モデル駆動開発 / 知的ロボット / エッジ / コンポーネント |
研究開始時の研究の概要 |
知的ロボットソフトウェアの高度化・複雑化に伴い、FPGA(Field Programmable Gate Array)を用いた高速化・低消費電力化が期待されている。一方、開発の複雑さを緩和するため、抽象度の高い処理モデルからのシステム自動生成が必要である。本研究は、独自のFPGAコンポーネント技術を用い、処理モデルからのシステム自動生成を目標とし、(A)ハードウェア・ソフトウェアを含む多くの異種の処理環境を適切にモデル化する方法、(B)上流設計における抽象度の高いモデルでの性能シミュレーション方法、(C)モデルから実装を生成することが可能な自動化設計手法、の3項目の提案・評価を行う。
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研究実績の概要 |
令和4年度は、以下の研究を行った。 (A)ハードウェア・ソフトウェアを含む多くの異種の処理環境を適切にモデル化する方法:ROS2(Robot Operating System 2)による通信により遠隔ロボットアームを実現する方法についての設計・実装を行なう事例を通じ、多くの異種処理環境について機能・非機能要件(性能含む)を適切にコンポーネントとしてモデル化する方法の検討を進めた。また、エッジ・クラウドに分散した異種処理環境の扱いについて、ROS2/DDS(Data Distribution Service)の拠点間をインターネット経由でつなぐ方法についての検討を進めた。
(B)上流設計における抽象度の高いモデルでの性能シミュレーション方法: 粗粒度シミュレーションの一つとして、UMLシーケンス図からROS2システムとして生成可能な粗粒度モデルの実現を目標に検討を進めた。しかし粗粒度シミュレータとしての実現と、実際のC/C++高位合成によるFPGA回路を想定した細粒度シミュレーションについては次年度の課題である。
(C)モデルから実装を生成することが可能な自動化設計手法: UML(Unified Modeling Language)モデルのうち、シーケンス図からシステム全体の粗粒度モデルを生成する手法を検討した。すなわち、システム中に登場する部品としてROS2ノードを抽出して、ROS2ノード間の通信メッセージ型を自動生成する手法の検討を行った。また、ステートマシン図からFPGA向けに高位合成可能なC/C++実装生成を生成するための検討を行った。しかしながら、コード生成システムの実装は未着手であり、次年度の課題として残った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
(B)においてUMLシーケンス図に相当する粗粒度モデルのシミュレーション方法について検討したが、細粒度モデルとの統合までは至らなかった。また、関連して(C)におけるUMLシーケンス図・ステートマシン図からのC/C++コードの自動生成についても、まとまった研究時間を確保することが出来ず、進展が遅れた。
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今後の研究の推進方策 |
UMLシーケンス図とステートマシン図からのコード生成に基づく、粗粒度+細粒度モデルのシミュレーションをVer.1としてまずは早期に一通り完成させる。その上で、改善のための検討を行い、自動化設計手法としての有益な知見を得て口頭・誌上での発表を行うことを目標に研究を進める。
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