研究課題/領域番号 |
21K11992
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分61020:ヒューマンインタフェースおよびインタラクション関連
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研究機関 | 東京農工大学 |
研究代表者 |
藤波 香織 東京農工大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (10409633)
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研究分担者 |
辻 愛里 東京農工大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (10774284)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 内部状態推定 / 組立作業 / 機械学習 / エージェント / 認知負荷 / 迷い推定 / 視線解析 / 自己効力感 / 組み立て作業 / 視線誘導 / 作業支援 / 視線計測 / ネットワーク特徴 / 行動認識 / 拡張現実感 / 技能向上 / 動機付け |
研究開始時の研究の概要 |
製造現場で利用が進む拡張現実感(AR)技術は,認知負荷が低い情報提示により作業手順や注目点などの情報を効果的に伝達することで作業の効率化を目的としているが,過度な支援は作業者の貢献感の喪失や生産性の低下が懸念される.本研究では,組み立て作業の従事者が生産活動に対する高い貢献感を持ち意欲的に作業に取り組めるようなスマート組み立て作業支援システムの設計原理を明らかにする.作業状態から推定した技能レベルをもとに,克服可能な負荷をかけた支援により自立感を与え,貢献感を高めることを狙う.さらに,作業状態のフィードバックにより技能レベル向上を動機づけ,迅速に高い貢献感を得られる技能レベルへの到達を促す.
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研究成果の概要 |
本研究では,組立作業者の技能レベルに応じた支援の提供に向け,作業中の困惑状態(迷い状態)を推定する手法と,エージェントの視線誘導による支援手法を開発した.迷い状態推定では,視線や手の位置関係,皮膚電気活動を基に,迷いの有無や部品探索・取り付けの強弱を推定する教師付機械学習モデルを構築した.迷いの有無と種別の3クラス分類で最良F値0.735を達成し,手と視線の位置情報の有効性を確認した.5クラス分類ではF値0.533となった.エージェントの視線誘導では,身体性の有無と誘導効果や印象を評価し,エージェントの有効性を確認したが,エージェント間の印象の差はほとんどなかった.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
組立作業中の「迷い」という主観的な人間の内部状態を視線や手の位置といった外部から観測可能な情報を用いて0.7程度の精度で推定するモデルの構築方法を明らかになった.また,部品探索効果を上げるためのエージェントの視線誘導方法が明らかになった.このことは,今後,多品種少量生産の組立作業中に適切な支援を行うシステムの実現につながり,労働力不足の解消に貢献すると考える.
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