研究課題
基盤研究(C)
電子ホログラフィは「究極の三次元テレビ」になるものと考えられている.しかし,コンピュータで作成された計算機合成ホログラム(CGH)の計算量は膨大であり,未だ実用化されていない.また,三次元物体を構成する点群が膨大になると,再生像が劣化する問題が知られている.さらに,再生像の階調表現性の向上が望まれる.本研究では,汎用のコンピュータ部品を用いて1台のPCに6枚の最新GPUを搭載した低コスト・省スペース型GPUクラスタ電子ホログラフィシステムを構築する.最終的に,現在所有しているGPUクラスタも用いて膨大な物体点で構成された階調を持つ三次元物体の高精細なリアルタイム三次元動画再生を実現する.
「究極の三次元テレビ」になると考えられている電子ホログラフィは,計算量が膨大であり,解決すべき課題が多く,未だ実用化に至っていない.また,膨大な点群からなる三次元物体の再生像は劣化する問題が知られている.実用化のためには,再生像の高精細化と階調表現性の向上が望まれる.本研究では,申請者らが提案した階調表現法と高精細化用時空間分割法を併用したパイプライン計算アルゴリズムを異なるGPUを搭載したヘテロジーニアス型GPUクラスタに実装した.最終的に,本手法により,約100万点からなる8階調を持つ三次元物体を,40fpsの速度でリアルタイムに高精細な三次元動画再生することに成功した.
ホログラフィによる立体像は様々な角度から眺めることができ,視覚疲労もなく長時間利用可能である.電子ホログラフィは「究極の三次元テレビ」になると考えられている.本研究では,計算資源を有効活用し,異なるGPUを搭載したヘテロジーニアス型マルチGPUクラスタシステムを開発した.パイプライン計算アルゴリズムにより,計算ノードを増加させてスケールアウトし,膨大な物体点で構成された三次元物体のリアルタイム動画再生を実現する.階調表現性を向上し,再生像の高精細化を図る.費用対効果,汎用性に優れたGPUクラスタシステムで実現することにより,実用化へ向けて大きく前進するものと考える.
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Chinese Optics Letters
巻: 19 号: 11 ページ: 110501-110501
10.3788/col202119.110501
http://whale.is.kochi-u.ac.jp/index.html